◆第23回全国高等学校女子硬式野球選抜大会第5日 ▼準決勝(31日、埼玉・加須きずなスタジアム)
女子野球の“センバツ”準決勝が行われ、昨年夏に甲子園で開催された選手権大会を制している神戸弘陵(兵庫)が履正社(大阪)を3―1で破り、4月3日に初めて東京ドームで行われる決勝進出を決めた。
半年前、甲子園の大舞台で優勝を決めた神戸弘陵が、東の“聖地”での決勝にも駒を進めた。1―1で迎えた3回、2死一、二塁から島田羽菜(3年)が右適時二塁打を放つと、5回にも相手の失策の間に点を加えた。5回からは、前日の準々決勝で前回優勝の開志学園(新潟)打線を4安打完封と好投した日高結衣(3年)が登板し、履正社の反撃を抑えた。
2000年から始まった今大会で、決勝が東京ドームで行われるのは初めて。2月に発表されるとナインのギアも上がった。まだ東京ドームのマウンドで投げる姿が想像つかないという日高は「緊張もあるけれど、この場を与えてくださったことに感謝して楽しみたい」と意気込みをみせた。
女子野球の全国大会は、春の選抜、夏の選手権と秋にユース大会が行われている。神戸弘陵は昨年の選手権とユースを制しており、どこも達成していない3冠がかかる。3冠をチーム目標にしてきているという主将の正代絢子(3年)は、「出られていないメンバーも含め全員で一つのチームなので、優勝して監督さん、保護者の方たちに恩返ししたい。また、これまで対戦したチームのためにも、失礼のないプレーをしたい」と語った。
準決勝のもう1試合は、福井工大福井(福井)が京都外大西(京都)に延長10回タイブレーク3ー2の逆転サヨナラ勝ち。東ここあ主将(3年)は「コロナ禍で思うように練習できない中、東京ドームに行こうと目標にしてきたので、報われて良かった。実感はまだないですけれど、楽しみです」と語った。
3日の東京ドームの決勝は、デーゲームで行われる巨人・阪神戦の後、午後6時に開始予定。