ヤリイカ5杯掛け、トップは71杯 今後は釣り場広がりムギイカやマルイカも旬に…東京湾口・洲崎沖

スポーツ報知
柏崎さんは71杯を釣り上げトップになった(カメラ・越川 亘)

 神奈川・葉山あぶずり港の報知指定・長三朗丸のヤリイカ船に乗った。ヤリイカはこのところ連日、3隻で出船するほど人気で、釣果もいい。栗飯原有詞船長(31)の操船で東京湾口の洲崎沖へ。グンというイカ独特の手応えとともにヤリイカが釣れた。人気連載「板前直伝 お魚 夢レシピ」でもアレンジ料理を紹介する。

 あぶずり港を出て1時間弱でヤリイカ釣りのポイント、洲崎沖に到着した。すでにヤリイカ狙いの釣り船が数十隻集まっていた。「これでも減ったほうです。ちょっと前は100隻くらい出ていたかも」と栗飯原船長は説明した。

 さっそく栗飯原船長は、ヤリイカの反応が出ている層を「(水深)200から220メートル」と釣り人に伝えた。ツノを底まで落とさず、ヤリイカが泳いでいる層に入れると、竿先に「ズン」という重みが出た。ヤリイカが乗った。少し巻き上げるともう1杯乗った。さらに電動リールで巻き上げると、ヤリイカが逃げようとする感触が手に伝わってくる。終わってみれば6本仕掛けのツノに3杯のヤリイカが乗っていた。

 周りを見れば、左舷船首近くに陣取った横浜市から来た43歳の女性が早々に良型を釣り上げていた。笑顔で写真に納まった女性は「イカをフライにして大根おろしとポン酢で食べるのにはまっています。上から誘いながら落としていくと乗って来た」と得意げに振り返った。

 右舷の船首近くには栗飯原船長が「相模湾で指折りのイカ釣り名人」と認める横浜市の柏崎健一さん(54)がいた。14センチプラヅノを25本つなげた全長約40メートルの直結仕掛けを操って、大小10杯のヤリイカを手返しよく釣りあげていた。「タナにツノを入れれば釣れますよ。ツノの色とかはあんまり関係ないね」という。あまりの手際の良さに思わず「漁師さんですか?」と尋ねると「お客ですよ」と笑って返された。イカ釣り歴は20年。誰にもまねできない技を見せて、この日トップの71杯を上げた。

 あきる野市にあるグリル&バー「ミモザ」のオーナー・櫻井健吾さん(54)は、右舷後方にいた。コロナ禍でまん延防止等重点措置の期間中は店を閉めていたが、取材した今月25日に再開。「“仕入れ”に来ました。ヤリイカ料理の予約が入っていますので、予約分は十分釣りました」と満足そうだ。ヤリイカは空気ポンプの付いたクーラーで生きたまま持ち帰った。料理を前にして喜ぶ予約客の顔が目に浮かんできた。

 栗飯原船長は「ヤリイカの反応を狙っているから、スルメはあまり掛かりません」と話す。例年10月頃から釣れ始めるヤリイカだが、温暖化の影響か、今季は1月まで釣れなかったという。今後は「沖の瀬や城ケ島沖にまで釣り場は広がる。シーズンは5月のゴールデンウィークまで」と予想する。相模湾にはムギイカ、マルイカと季節のおいしいイカが次々とやってくる。ここは腕を磨いて釣りに行くしかない。(ペン&カメラ・越川 亘)

 ◆めも ヤリイカ釣りの近況、乗合船はあぶずり港長三朗丸(TEL090・3349・4882)。乗合船は午前6時集合、同7時出船。料金は1万1000円。氷は別売り。駐車場完備。

 このほか以下の船宿からも乗合船が出る。

 那珂湊港源丸(TEL029・265・7718)。希望で出船

 大洗港昭栄丸(TEL029・267・5396)

 波崎港信栄丸(TEL0479・44・1224)

 鹿島港植田丸(TEL0299・82・3773)。希望で出船

 片貝港源七丸(TEL0475・76・2002)。希望で出船

 大原港松栄丸(TEL0470・62・0571)

 勝浦港勝丸(TEL0470・73・0483)

 太海港聡丸(TEL04・7092・0505)

 千田港三喜丸(TEL0470・43・8293)

 洲崎栄ノ浦港早川丸(TEL0470・29・1095)

 長井港辰丸(TEL046・856・2778)

 片瀬港島きち丸(TEL0466・25・9642)

 茅ケ崎港ちがさき丸(TEL0467・86・1157)

 早川港平安丸(TEL0465・22・0676)

 真鶴港誠いち丸(TEL0465・68・2432)

 ◆ビールや白ワインに合う「ヤリイカのナンプラーいため」

 今回は船上カメラマンが釣ったヤリイカを使いました。釣りたてヤリイカは身が厚くプリプリ。最近の市場では高くて手が出ない高級品になっています。この料理は塩気の効いたナンプラーがヤリイカを引き立てます。ビール、白ワインにぴったりな一品です。

 【材料】 ヤリイカ1杯、スナップエンドウ6本、新タマネギ、A〈ナンプラー大さじ2杯、塩、コショウ少々、みりん小さじ1杯、日本酒大さじ1杯〉

 【作り方】

 〈1〉ヤリイカは腹ワタを引き抜き、透明な軟甲も抜く。胴の中を水洗いして輪切りにする。ゲソも食べやすい大きさに切る。

 〈2〉熱したフライパンに油をひき、ヤリイカの身やゲソ、スナップエンドウ、スライスした新タマネギ、Aの調味料を入れ、強火で3分ほどいためる。

 〈3〉お皿に盛り、彩りに赤と黄色のパプリカを添えてできあがり。

 ◆内田 孝弘(うちだ・たかひろ)新潟県長岡市出身。47歳。ホテルニューオータニ長岡の「日本料理・胡蝶」で8年間修業を積み、東京へ。昭和の雰囲気の漂う居酒屋「夢や」の板前として、自然の味にこだわりながら腕を振るっている。和食に欠かせない魚の目利きはもちろん、日本酒にも造詣が深い。

 ◆夢や品川店(TEL03・3474・2560) JR品川駅港南口から徒歩2分。

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