J1北海道コンサドーレ札幌MF駒井善成(29)が、古巣との初対戦延期の悔しさを、もう一つの古巣戦で晴らす。ルヴァン杯・京都戦が相手のコロナ禍で中止となった26日、札幌は宮の沢で30分ハーフの紅白戦を行った。勝利チームのボランチに入った駒井は、小4からプロ5年目の2015年まで京都に所属していた。「自分をつくって育ててくれた、愛着ある特別なクラブ」。そう感謝するチームとの初対戦が流れたことを残念がるも「今回は無くなってもどこかに組み込まれるから。これ以上、コロナが広がらないことを願ってる」と気持ちを切り替えた。
その目は既に次なる古巣戦に向けられている。4月2日に札幌ドームで対戦する浦和では16~17年にプレー。「サッカー選手として押し上げてもらって成長できたクラブ。楽しみでしかない」。過去の対戦は2勝1分け1敗。“恩返し”を果たし、開幕から5戦連続引き分けの流れは、断ち切る。
あと1とするクラブのJ1通算100勝も達成できずにいるが、結果を変えられる手応えはある。「安定した戦いはできているので。僕がいいプレーをすればチームは乗ってくる。自分が100勝という歴史に力を貸せれば、こんなにうれしいことはない」。最高の結果を得るべく、駒井が準備を整えていく。
(砂田 秀人)