彩風咲奈、目指すは“カメレオン俳優”「お客さまをビックリさせる人間でいたい」…雪組「夢介―」満喫中!

スポーツ報知

 宝塚歌劇雪組が娯楽時代劇「夢介千両みやげ」で兵庫・宝塚大劇場の空気を、ぽっかぽかに温めている。彩風咲奈は昨年4月のトップスター就任後、初の和物挑戦に「『日本物の雪組』の伝統を崩してはいけない。すごく身が引き締まります」。道楽修業の旅に出る純朴な青年・夢介役。入団16年目に突入し、「本当に日々が修業ですが、舞台に立たせていただくことが幸せで楽しく、『いや~、人生っていいな』と思います」と、ショー「Sensational!」との2本立て、約4か月ぶりのステージを満喫中だ。(筒井 政也)

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 彩風に待望の春がやってきた。今年1月に東京で上演予定だったショー「ODYSSEY(オデッセイ)」がコロナ禍で全公演中止に。耐え忍ぶ時を経て、表現への情熱を花に変え、生き生きと咲かせている。

 「夢介―」は「桃太郎侍」で知られる作家・山手樹一郎氏の代表作。世を知り、人生の機微をかみ締める「通人」(つうじん)になるよう、大金を手渡されて江戸での道楽修業を命じられた小田原の豪農の息子・夢介を演じている。

 劇中では「牛のよう」と評される、ぬぼ~っと朴訥(ぼくとつ)とした青年。「トップスターがこの役?というような珍しい主演。宝塚のヒーローって、大恋愛があったり、最強の力を見せる物語が多いですが、夢介は力を使わずお金と心でいろんな事件を解決していく。自分から何かを発信するというより、何げない言動が人を救う。そこが新鮮」

 敏腕の女スリ・お銀(朝月希和)も惚(ほ)れる人の良さが特徴。演出の石田昌也氏からは演技派で知られる鈴木亮平のイメージを提示された。「大河ドラマ『西郷どん』を見て、温かさ、骨格の大きさ、動き方を勉強させていただきました」

 もちろん男役の品格や美しさを意識して取り組んだが、最近、役に対する思いに変化も。「以前は『彩風咲奈の男役はこれ!』を目指したいと思っていましたが、今はカメレオンのような役者になりたい。夢介もそうですが、お客さまをビックリさせるような人間でいたい」。トップに就いて、改めて今までの道程を振り返り、さまざまな役を演じてきたことを再認識。「それをもっと広げていきたい」と振り幅の拡張を期した。

 「見たこともない場面、組み合わせを楽しんでほしい」というショーも同様だ。昨年12月に宙組から組替えされた3期下・和希そら=写真=と2人で踊る場面も。「今回が雪組デビューだと分からないぐらい、雪組になじんでいる」と息も合うようで「和希の新しい風を受けながら踊るのは私にとっても挑戦。どんな子か知らなかったのですが、和希が来たことは刺激に。努力した上で、いい感じに肩の力が抜けたパフォーマンスができる。雪組のみんなにもいい影響を与えているのでは」と頼もしげに話した。

 雪組一丸での22年を好発進。勢いは途切れさせたくない。海賊の世界巡りをテーマにした「ODYSSEY」は7月21日~8月7日に大阪・梅田芸術劇場メインホールに会場を移し、上演される。「お客さまの元に届かないことには、いくらお稽古をしても作品として完成していない。やっとお届けできるんだと、今から胸がいっぱいです」

 次回大劇場公演(10~12月)は「壬生義士伝」(19年)と同じ浅田次郎氏原作の「蒼穹(そうきゅう)の昴(すばる)」に決まった。「中国物は雪組では久しぶり(01~02年『愛 燃える―呉王夫差―』以来)。私は入団後初めて。すごく楽しみ」。タカラヅカ道を探求する旅は続く。

 ◆日程 兵庫・宝塚大劇場で4月18日まで。東京宝塚劇場で5月7日~6月12日

 ◆スタッフ 「夢介―」脚本&演出・石田昌也、「Sensational!」作&演出・中村一徳

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