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【スプリングS】岩田康誠騎手、2日連続で皐月賞トライアル制した!ビーアストニッシド鮮やか逃げ切りV

絶妙なペースでしぶとく逃げ切ったビーアストニッシド(左)(カメラ・安藤 篤志)
絶妙なペースでしぶとく逃げ切ったビーアストニッシド(左)(カメラ・安藤 篤志)

◆第71回スプリングS・G2(3月20日、中山・芝1800メートル、稍重)

 皐月賞(4月17日、中山)行き最後の切符を争ったスプリングS・G2が20日、中山競馬場で行われた。3着までに与えられる優先出走権をトップで手にしたのは、逃げ切った5番人気のビーアストニッシド。鞍上の岩田康は前日の若葉Sに続く皐月賞トライアル連勝を成し遂げた。

 勝負にかける鞍上の気迫がほとばしった。懸命に逃げ粘るビーアストニッシドは、ゴール前で外から猛追してくるアライバルと首の上げ下げの大接戦となり、最後は鼻差でしのいだ。岩田康は「スタートでつまずいたが、(前へ)いかせたら全能力を発揮してくれる。自分のペースでいっただけ」と、相棒を信頼し尽くした手綱さばきで重賞初制覇に導いてみせた。

 最内枠から果敢にハナを主張して、前半1000メートル通過は60秒8のスローペースを刻んだ。「61秒(前後)とかでいければ、ラスト3ハロンから仕掛けていって脚は残せる。そこだけ計算していた」。土曜の若葉Sでも、デシエルトで鮮やかな逃げ切りV。くしくも前半1000メートル通過は同じ60秒8で、距離は1ハロン違えど、2日連続で皐月賞トライアルを制した“逃げ”は職人芸がなせる業だった。

 阪神競馬場で吉報を聞いた飯田雄調教師は「厳しいなかでも、直線は辛抱してくれる馬。中山は合っているのかな」と勝負根性を評価。先約がある岩田康から乗り替わりになるが、次走は皐月賞に向かう予定で、本番へ手応えをつかんだ。

 前日の若葉Sのテレビインタビューでぶっきらぼうな受け答えをしていた鞍上は、「全国のみなさん、炎上の岩田です」と冗談交じりに切り出し、「JRA(中央)に入ってから、僕も成長できている。口だけは成長できていませんけど」と自虐的な言葉が出るほど冗舌だったのは思い描いた結果を出せたからこそ。職人かたぎのベテランはクラシックの本番でもファンを魅了し続ける。(坂本 達洋)

◆ビーアストニッシド 父アメリカンペイトリオット、母マオリオ(父ネオユニヴァース)。栗東・飯田雄三厩舎所属の牡3歳。北海道日高町・ヴェルサイユファーム株式会社の生産。通算戦績は6戦2勝。通算獲得賞金は9099万9000円。重賞初勝利。馬主は村中徹氏。

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