宝田明さん14日に死去…10日に舞台あいさつ、11日に取材応対も13日に容体急変

宝田明さん
宝田明さん

 「ゴジラ」シリーズなど多くの東宝特撮映画に出演し、ミュージカルでも活躍した俳優の宝田明(たからだ・あきら、本名・寶田明)さんが14日午前0時31分、肺炎のため都内の病院で死去した。87歳。18日、所属事務所が発表した。コロナ禍を考慮し、葬儀は遺族の意向で10人ほどの近親者のみで執り行った。喪主は妻・将未(まさみ)さん。現在、お別れ会は予定していない。

 今月10日に都内で行われた映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(三宅伸行監督、4月1日公開)の完成披露が最後の公の場となった。宝田さんはダブル主演の乃木坂46・岩本蓮加(18)とともに舞台あいさつ。腰痛で車いす姿だったが、元気な様子だった。

 所属事務所によると、翌11日に週刊誌の取材で、終活について3時間以上語っていた。その夜に「しんどい」と体調不良を訴えたという。12日朝、血圧が低くなり、大事を取って入院。体調は安定していたが、13日夜に容体が急変。14日未明、肺炎のため帰らぬ人となった。コロナ禍の影響で、最期をみとったのは、妻の将未さんだけだった。

 宝田さんは、高圧酸素を吸入するためマスクをしており、話すことはできなかったが、入院前には筆談で「俺の病室番号を教えてくれ。明日の予定は断ってくれ」と元気に筆を走らせていたという。15年前に心臓疾患を患ったものの、それ以外は健康で、3回目の新型コロナウイルスのワクチン接種も終えていた。肺炎は、新型コロナによるものではないとしている。

 宝田さんは、1934年4月29日、満州(現・中国東北部)生まれ。54年に「ゴジラ」で映画初主演。その後、「青い山脈」「美貌(びぼう)の都」「若い恋人たち」などの青春映画に立て続けに出演。喜劇、アクションにも幅を広げ、出演映画は130本を超す。

 64年「アニーよ銃をとれ」で、ブロードウェーミュージカルに挑戦し、芸術祭奨励賞を受賞。以後、「サウンド・オブ・ミュージック」「風と共に去りぬ」など数多くの作品で主演を務め、ミュージカル俳優としても活躍した。2016年には参院選出馬を表明したが、一転して取りやめた。

 遺作となった「世の中に―」は、平和を題材とした「桜シリーズ」として今後も映画を製作していく予定だった。10日の舞台あいさつでは、ロシア軍によるウクライナ侵攻を念頭に、「我々はもう少し社会性を持った映画も作らなきゃいけないなという気もいたします」と次回作への意欲を明かしていた。

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