俳優の井上芳雄が主演を務めるシス・カンパニー公演「奇蹟 miracle one―way ticket」(18日~4月10日、東京・世田谷パブリックシアター)が18日、初日を迎える。
記憶を失くした名探偵(井上)と、語り部を務める親友(鈴木浩介)が辿る不思議な謎解きの旅を繰り広げる。
先月26日に井上が新型コロナ陽性であることが判明し、同舞台開幕を当初の今月12から18日に変更した。探偵・法水連太郎役を演じる井上は「今回、皆様にはご心配とご迷惑をおかけしてしまいましたが、いよいよ新たな初日が開幕します!劇場でお待ちしています」と力を込めた。
劇中では、3曲のオリジナル曲を歌唱予定といい、観客に向けて「一緒に物語の謎解きを楽しんでいただきながら、思ってもみなかった豊かな泉のようなものを見つけていただきたいです」と呼びかけた。
法水と高校時代からの親友で医師役の鈴木は「井上芳雄君とは、同じ福岡県出身で同じ高校出身という間柄。コロナ禍を通して、いろいろな経験も共有してきましたし、今回のバディコンビを組むにあたっての絆はとても強くなったと感じています」と手応えを明かした。
シス・カンパニー制作舞台初出演となる元乃木坂46で女優・井上小百合は、難解な戯曲に「まるで稽古場の全員が『迷いの森』に入り込んだみたいだった」と稽古期間を振り返りながらも、「大事なのは、答えや結果ではなく、『楽しんだ時間』なのかもしれないなあとふと思いました。劇場で、お客様も一緒に森に迷い込んだ感覚になって楽しんでいただきたいです」とアピールした。
本作は、脚本を北村想氏、演出・寺十吾氏が務める。東京公演後に、4月13日~17日に大阪・森ノ宮ピロティホールでも上演される。