開業3年目、栗東・新谷厩舎の好調の秘訣に迫る

スポーツ報知
新谷調教師と松田助手(右)、安田助手(左)

 栗東・新谷功一厩舎が好調だ。今年はJRAで10勝を挙げ(3月15日現在)、全国リーディングで9位につけている。2着の差でひしめき合っているが、2位の矢作厩舎が11勝だから、大健闘と言えるだろう。

 クラウンプライド(牡3歳、父リーチザクラウン)がUAEダービー(3月26日、ドバイ・メイダン競馬場)に選出され、まだまだ流れがいい。ヒヤシンスS(2月20日、東京競馬場)を勝ち3戦3勝でドバイへという青写真だったが、スタートで挟まれて外を回り、6着に敗れた。伏竜S(3月26日、中山競馬場)を横山武史騎手で押さえた矢先の吉報だった。新谷調教師は「前に行けば違ったかもしれないけど、出遅れたことで砂を被る経験もできたし、中距離で活躍してほしいので1900メートルのUAEダービーを狙うクラウンプライドにとって良かったです」という期待馬だ。橋口慎介調教師が開業初年度にワンアンドオンリーでドバイに遠征しているが、デビューから手がけた馬での挑戦という意味では、新谷厩舎が最速となる。

 ドバイでの調教パートナーは、松田全史(まさふみ)助手。ヴィクトワールピサ(11年ドバイWC優勝)も手がけた、栗東でも有数の腕利きだ。21年2月で角居勝彦厩舎が解散し、新谷厩舎に転厩したわけだが、もともとは栗東・森秀行厩舎での先輩と後輩。福永甲厩舎にいた厩務員2年目で23歳の新谷を、3歳上の松田が誘った格好だ。松田は「目がキラキラして、やる気に満ちてたからかな?偉そうなことは言えないけど、磨けば輝くと思ったのと、向上心が強く、すごく技術を盗みたいような感じがした」と笑って理由を回顧してくれた。松田がチーム新谷に加わり1年以上経ったが、調教師とスタッフの間に立つリーダーとして大活躍!冒頭の成績の大きな要因となっている。「報告、連絡、相談を密にして、自分にまとめさせました。馬の状態などを共有して共感することにより、未然にミスを防ぎ、また牧場とも一貫性を持つことで、競馬に向かう戦略が立てやすい。すべては新谷を一番高い所に上げたい一心でやってることなんで」と男同士の熱い友情が伝わってくる。

 松田ともう1人の攻め専(担当馬を持たない調教助手)の安田光佑(こうすけ)助手は、20年2月で解散した作田厩舎で経験を積んできた。「全然違う世界を見せてもらってます。先生(新谷調教師)と松田さんの戦略がすごいです。今はみんなが同じ方向を向いてます。雰囲気の良さがすべてじゃないですかね」と好調の秘訣を指摘。37歳になったが、新天地で日々、新鮮な気持ちで仕事に取り組んでいる。

 「人の生き方が馬に反映する」と言う新谷調教師。「自信がつけば考えることもできるし、次の課題も見つかる。低迷が続く厩舎になったら、夢も希望も目標もなくなる」とスタッフの担当馬の巡り合わせにも気を配り、モチベーションを高める。新進気鋭のステーブルから目が離せない。(玉木 宏征)

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