【番記者の視点】C大阪に今季初勝利呼び込んだ「いぶし銀×サイドアタック」

スポーツ報知
C大阪のDF山中亮輔

◆明治安田生命J1リーグ 第4節 C大阪 3―1 清水(12日・IAIスタジアム日本平)

 C大阪は敵地で清水に3―1と快勝し、今季リーグ戦初勝利。J1のアウェー清水戦では2004年5月9日以来、6516日ぶりの白星となった。

 いかにも奧埜らしいゴールだった。同点に追いつかれた直後の後半12分。元日本代表DF山中亮輔がアーリークロスを送ると、MF奧埜博亮がすべり込みながら右足で合わせネットを揺らした。18年ぶりの勝ち点3を引き寄せる決勝点に加え、同38分には絶妙なフィードでMF上門知樹(うえじょう・さとき)のJ1初ゴールをアシスト。インパクトを残したのはリーグ戦初先発で2得点に絡んだ山中だったが、貢献度は負けず劣らず大きかった。

 いぶし銀。その言葉が似合う屈指のJリーガーだと思っている。控えめな性格でプレーも派手さはないものの、無尽蔵のスタミナでピッチを駆け回るボランチは19年の加入以降、チームに欠かせない。特に19~20年に指揮を執ったロティーナ監督は能力を高く評価。FWで起用すると2年連続7ゴールと、得点力不足のチームにおいて貴重な得点源となった。

 それをなし得たのも、サイドアタックが生命線といえるC大阪の攻撃パターンとマッチしているから。左右からのクロスにピンポイントで合わせる動きが上手く、こぼれ球への反応も速い。するするとゴール前に入っていき気付けば得点を決めている、そんなプレーに他クラブも手を焼いていたように思う。

 再びボランチで出場するようになった昨季から攻撃回数が減ったように感じていたのが気がかりだったが、3月上旬のオンライン取材で奧埜は「相手陣地でボールを回す時間が増えれば増えるほど、ボランチの選手もゴール前に顔を出せる。時間を多く作れるようになれば、もっと良くなっていくと思います」と話していた。狙い通りの一撃に、清水戦後の小菊昭雄監督も「彼のパフォーマンスがより上がるために、戦術的な立ち位置や役割を変えて臨みました。そこで彼の良さが出たと思う」と納得の表情を浮かべた。

 今季のFW陣は17歳FW北野颯太の奮闘が目立つ一方で、オーストラリア代表FWタガートなど外国籍選手のコンディションはいまだ整っていない。手薄な状況が続くなかで、代名詞のサイド攻撃にいぶし銀が絡む、この形が再び機能したことは大きな収穫だ。(種村 亮)

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