山口県出身初プロ棋士誕生 将棋・奨励会三段リーグ 徳田三段と岡部三段が昇段

スポーツ報知
四段昇段を決めた岡部怜央三段(右)と徳田拳士三段

 将棋の棋士養成機関「奨励会」の第70回三段リーグ最終節の対局が12日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、15勝3敗の徳田拳士三段(24)と15勝3敗の岡部怜央三段(22)が四段(棋士)昇段を果たした。4月1日付で正式に昇段する。

 徳田三段は山口県周南市出身で、同県出身のプロ棋士の誕生は初めてとなる。「地元の方から応援していただいていることは伝わってきていたが、なかなか思うように結果がでなく、焦りを感じた時期もあった。とりあえずなんとか(四段に)なることができてほんの少しは恩返しができたのかな」と安堵(あんど)の表情。小林健二九段門下で、小学生名人の経験者。2010年、奨励会に入会し、18年4月から三段リーグに参戦していた。

 徳田三段は、攻めの展開を得意とする。「一人の棋士として子どもたちにも憧れられるような存在になれれば」。北斗の拳にあやかって付けられたという名前のごとく、強い気持ちで挑み続ける。

 将棋どころである山形県出身の岡部三段は、サウナーだといい、最終節前日もサウナで汗を流した。「最近は疲れたら行くようにしてます」とはにかむ。

 加瀬純一七段門下で11年、奨励会に入会。三段リーグには16年10月から11期在籍した。長いリーグ期間を「年下や同じくらいの年の人に抜かれていったのはつらかった」と振り返る。それでも、「自分には将棋しかなかった。別の道は考えられなかった」と言い切った。プロ棋士の世界に2人の青年が飛び込む。(瀬戸 花音)

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