U―21日本代表、初陣キャプテンはMF藤田譲瑠チマ 悔しさも糧に横浜FMで「圧倒的なボランチ」へ

スポーツ報知
U―21日本代表候補合宿で練習試合に出場した横浜MのMF藤田譲瑠チマ

◆練習試合(45分×2本) U―21日本代表5―1横浜FM(9日、千葉市内)

 サッカーU―21日本代表は合宿最終日の9日、大岩剛監督指揮の下、若手や練習生を主体とした横浜FMと練習試合を行い、5―1で勝利した。

 パリ五輪を目指す”大岩ジャパン”の初陣でキャプテンマークを託されたのは、横浜FMのMF藤田譲瑠チマだ。リーグ戦の出場状況を加味し、前半23分で交代したが、ビルドアップへの加勢や攻撃サッカーを展開するクラブで身につけている「前からプレスにいく」プレーを発揮。試合後は反省の言葉も並んだが、中盤に安定感をもたらした。

 元々は「人見知り」だったが、世代別代表活動や3クラブを渡り歩いた経験から、今やコミュニケーションを取る積極性は一つの持ち味。ただ、クラブでも年齢関係なく臆せず発信しているように「できることを精いっぱいやるだけ」と立ち振る舞いに立場は関係ない。「みんなうまいプレーや強いプレーができるのは当たり前。次の国際大会に向けて始まっているので、すりあわせていけたら」とリーダーシップを見せた。

 今季加入した横浜FMでは「強度も個々の技術も高い。簡単にボールは奪えないし、すぐボールを取られる。ずっと試合に近い練習。きついけど、レベルが高いほど楽しい」と充実の毎日を送る。1月のA代表候補合宿に参加したMF渡辺皓太も大きな存在で、「攻撃のアクセントが本当にいい。全部はマネできないけど、盗みたい」と背中を追ってきた。直近2試合は先発と、徐々に出番を増やす20歳に大岩監督も「顔つきが変わって、精かんさが増した」と信頼を置く。

 世代の中心であることは間違いないが、貪欲さに拍車がかかった。きっかけはA代表候補合宿に同年代の清水MF鈴木唯人らが招集されたこと。「すごく悔しかったし、自分も戦いたい気持ちがもっと強くなった」。大岩監督も「A代表経由のオリンピック」を強調する中、より意識は高まった。

 「自チームで圧倒的なボランチとして戦うのが一番最初にやるべきこと」と目標は明確。「守備では前へのインターセプト、アグレッシブに戦うところをもっと伸ばしたい。攻撃ではボックスtoボックスのチャンスメイクで正確さを出すこと」と今の自分に必要なことを見いだし、レベルアップを図っていく。

 23日開幕のU―23ドバイ杯で、パリ五輪チーム初の海外遠征に臨む。「久々にヨーロッパのチームとできる。環境も全然違って難しさはあると思うけど、楽しみながらやれれば」と対戦を心待ちにし、「球際、1対1はこだわっていきたい」と勝負にこだわる日本代表としての自覚も示した。

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