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スピードスケート高木姉妹の故郷、北海道幕別町・飯田町長の「オリンピアンの町」にかける思い

スポーツ報知
2月17日の北京五輪スピードスケート女子1000メートルで、高木美を応援する飯田町長(前列中央)

 北京五輪開催中、スピードスケート高木菜那(29)、美帆(27)姉妹の故郷、北海道幕別町の応援を取材した。新型コロナ禍でPVは開催できなかったが、女子1500メートル、女子団体追い抜き、女子1000メートルで、恩師ら約20人が「百年記念ホール」に集まり、オンラインの応援イベントを行った。

 その中心となったのは飯田晴義町長(66)だ。明るく気さくな人柄で、必勝ハチマキを付けバルーンを打ち鳴らしエールを送り、高木美の1000メートル金メダル獲得(2月17日)では、万歳三唱で歓喜に浸った。

 前回の平昌大会でも同町を取材し、飯田町長と顔なじみになった。足寄町生まれで小、中学時代は歌手の松山千春(66)と同級生で遊び仲間、今も大ファンだという。自身も中学までスピードスケート選手で五輪代表も夢見たそうだが、中学3年でケガを負い断念。高木姉妹、家族とも親交が深いだけに「町民、私の夢もかなえてくれた。コロナ禍で大変な生活を送る国民に、勇気をもたらしてくれた。誇りに思います」と感激していた。

 人口2万6000人余りの町だが、高木姉妹を始め陸上の福島千里さんら、夏季冬季合わせ合計8人もの五輪代表選手を生んだ。同町長のもとで、18年度からは「アスリートと創るオリンピアンの町創生事業」も展開。「以前、幕別町はパークゴルフ発祥と、ナウンマン像化石発見の地が売りでしたが、今では“オリンピアンの町”として全国に知られるようになりました」と誇らし気。名刺の裏側には高木姉妹のレース写真が印刷されている。

 2019年には高木美が所属する日体大と連携協定を締結。今後は、同大の協力を得て、練習や指導環境、食育など幅広くアンケートや聞き取り調査を行い、五輪代表輩出の要因、背景を研究するプロジェクトを進める予定だ。

 北海道十勝の小さな町に、いかに“五輪代表虎の穴”が誕生したのか―。その秘密、ヒントが明かされる日を、私も心待ちにしている。(北海道支局・小林 聖孝)

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