工藤阿須加、武士の生きざまに「心が震えた」池波正太郎原作ドラマ「武士とその妻」で時代劇初主演

強い目力で平野小五郎役を演じる工藤阿須加(カメラ・泉 貫太)
強い目力で平野小五郎役を演じる工藤阿須加(カメラ・泉 貫太)

 俳優の工藤阿須加(30)が、BS―TBSドラマ「池波正太郎原作 武士とその妻」(12日・後7時)で時代劇初主演を務める。池波氏の短編小説「へそ五郎騒動」が原作で、主人公・平野小五郎の武士の誇りと夫婦の絆を描く。小五郎の生きざまに「すさまじく心が震えた」と明かし、出演4作目となる時代劇への思いや、自身の結婚観を語った。(奥津 友希乃)

 実直な姿勢と強い意志に満ちた目力。監督や製作陣は「小五郎が来た」と息をのんだ。主人公のイメージそのままの侍だった。

 「そう言っていただけて光栄です。時代劇主演はデビュー前からの憧れだったので、本当にうれしい」。工藤は白い歯をのぞかせる。

 小五郎は、武家の次男に生まれ、家督を継げない役立たず者を意味する「へそ者」扱いされる役柄。ある事件をきっかけに、武士としての面目を守るため立ち上がる若き侍をりりしくも熱く演じている。

 「武士として一度口にしたことを最後まで貫き通す姿勢に、台本を読みながら何度も心が震えたんです。本当にすさまじく。小五郎の時代では選択の一つ一つが命がけ。その重みを出すことが難しかったですね」

 今年1月に時代劇の本場・京都での撮影を初めて経験し、「スタッフの皆さんが時代劇に懸ける熱量がすごくて。それがとても心地よく最高の現場でした」と自然と演技にも熱がこもった。「時代劇はやればやるほど学ぶことも多いですし、やり続けることが役者としての重要な鍵になる気がしています。今回の作品を通して、日本人として時代劇を残していきたいという気持ちがより強くなりました」と思い入れの深さを明かす。

殺陣シーンは「キックボクシングで鍛えたキレが生きた」と明かす工藤阿須加
殺陣シーンは「キックボクシングで鍛えたキレが生きた」と明かす工藤阿須加

 藩内随一の美貌を誇る妻・恵津役の志田未来(28)との夫婦愛も見どころ。「初共演でしたが、全身を愛で包み込んでくれる志田さんのお芝居のおかげで、最終盤の重要な夫婦のシーンも集中して演じきることができました」と感謝を語る。

 現在30歳だが、実生活のパートナーについては「迷走中です。本当に結婚願望がなくなっていて」と苦笑い。「小五郎と恵津のように互いを信じ、愛し続ける姿はすごくステキだと思う。でも、自分がどうかと言われると…。今は仕事が楽しいし、純粋にひかれる人がいないのもあります」

 自身も小五郎と同じく「決めたことは貫き通す性格」と語るように、俳優業と農業の両立にまい進する。昨秋にスポーツ報知の取材に応じた際は「大根や冬野菜の仕込み中」と明かしたが、現在は「育てた野菜を出荷し、今年はトウモロコシやサツマイモ、ジャガイモを中心にやります」。東農大卒の経験を生かし、高校時代からの夢だった農業に取り組んでいる。

 山梨・北杜市での畑作業には、父・公康氏も加わっている。「父も元々農業に興味があり、自分が行けない日に手伝ってくれています」。俳優業の合間をぬい、電車で片道2時間半かけ山梨に通う多忙な日々を送る。「両立は簡単ではありませんが、周りの協力に感謝しながら続けていきたいです」と力を込めた。

 ◆工藤 阿須加(くどう・あすか)1991年8月1日、埼玉県生まれ。30歳。12年、日テレ系「理想の息子」で俳優デビュー。同年映画「悪の教典」で銀幕デビュー。18年フジ系「ザ・ブラックカンパニー」で連ドラ初主演。主な出演作は、13年大河ドラマ「八重の桜」、14年TBS系「ルーズヴェルト・ゲーム」など。5月公開映画「ハケンアニメ!」にも出演。父はソフトバンク前監督の公康氏、妹はプロゴルファーの遥加。

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