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菜七子「結果を出すために悩むより行動」初めての栗東長期滞在 初日からフル稼働

真剣なまなざしの菜七子。栗東初日から精力的に動き回った
真剣なまなざしの菜七子。栗東初日から精力的に動き回った

 今週から栗東トレセンに拠点を一時的に移すことを宣言していた藤田菜七子騎手(24)=美浦・根本厩舎=が8日、栗東での活動を開始した。複数の厩舎からさっそく調教の騎乗依頼を受けるなど充実の初日。美浦所属のまま5月まで挑戦を続ける菜七子は、心機一転で飛躍を誓った。

 注目の栗東トレセン初日から菜七子は全休日明けにもかかわらず、フル稼働だった。調教開始時間となる午前7時ぴったりに坂路に姿を見せると、その後も休憩時間はほとんどなく、任された計3頭の調教にじっくりと取り組んだ。調教終了後も元気にあいさつ回り。「きょうからきました、よろしくお願いしますっ!」と、明るい声が響いた。

 競馬学校時代の研修も含めて栗東トレセンでの調教騎乗は経験済みだが、今回は春の新潟開催が終わるまで(5月22日が最終日)、初めて腰を据えて栗東に滞在する。「新鮮な気持ちではあります。きっかけは特にありません。ずっと考えていたことなので」

 19年はJRAでキャリアハイの43勝を挙げた。ただ、20年は35勝、昨年14勝といずれの年もけがの影響があって歯がゆい思いをした。変化を求める心境が芽生えてきても不思議はない。「正直なところ、今は自分が思うような成績を挙げられていません。結果を出すために何が足りないのか、今も模索中ですが、あれこれ考えて悩むよりも行動しようと。ひとつのきっかけになればと思っています」と、強い覚悟をのぞかせた。

 今週末は中京でプレーする。8日の調教に騎乗した栗東・庄野厩舎の管理馬に騎乗する予定もあるという。もちろん、所属する美浦・根本厩舎も騎乗馬を用意して、栗東に拠点を移したまな弟子をバックアップする。茨城県出身で関西にあまりゆかりはなく、「アウェーな感じではあります」と菜七子。それでも「スキルアップのためにきました。しっかり成長した姿を見せたい」と意欲を燃やす。16年のデビューから7年目、プロらしく自らの力で道を切り開いてみせる。(玉木 宏征)

〈菜七子の19年以降の歩み〉 

 ▼19年2月17日 フェブラリーSでJRA女性騎手として初めてG1に騎乗(コパノキッキングで5着)。

 ▼同10月5日 新潟で4勝を挙げ、自身の持つ女性騎手の一日最多勝利数を更新。この年の新潟では20勝を挙げ、女性騎手としてJRA史上初の競馬場年間リーディングに輝いた。

 ▼同12月8日 コパノキッキングでカペラS・G3を勝ち、日本人女性騎手として史上初のJRA重賞制覇。

 ▼20年2月15日 小倉5Rで落馬し、左鎖骨を骨折。同3月20日の中山でレース復帰。

 ▼同4月25日 福島1Rを勝ち、女性騎手として史上初のJRA通算100勝。

 ▼21年10月17日 新潟2Rで2度目の左鎖骨骨折。同12月4日の中京でレース復帰。

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