秋元康さん「生き方に迷う人たちの背中を押す」「坂道」選抜46曲の歌詞集が2日発売

スポーツ報知
自選歌詞集「こんなに美しい月の夜を君は知らない」について語った秋元さん(c)Kurigami

 プロデューサーで作詞家の秋元康さん(63)が、自身が作詞した乃木坂46、櫻坂46(旧・欅坂46)、日向坂46(旧・けやき坂46)の楽曲から46曲を選んだ歌詞集「こんなに美しい月の夜を君は知らない」(幻冬舎、税込み1540円)を2日に発売する。秋元さんがこのほど、スポーツ報知の取材に応じ、同書に込めた思いや作詞術などを語った。(高橋 誠司)

 歌詞集の冒頭を飾るのが、乃木坂46の5作目のシングル曲(2013年3月13日発売)で、NHK紅白歌合戦初出場時にも歌われた「君の名は希望」。秋元さんは「どの曲も愛着はあるけど」としながらも、この曲への思いを明かした。「好きの反意語って嫌いではなくて無視されること。“透明人間”と呼ばれてた僕の存在に気づいてくれた人が希望なんだと。そういう思いをする人は僕らの時代にもいたし、今もたくさんいるだろうと思って書きました」

 アイドルとしての華やかさだけでなく、「坂道」シリーズの楽曲から勇気を受け取るファンも多い。本書も「生き方に迷う人たちの背中を押すものになれば」という思いから企画がスタートした。「悩むことって、僕が中学、高校の頃から変わってないと思う。それがストレートに伝わる46曲を選びました。年配の人にも、昔はこうだったとか、大人になってもこういうことあるよなあ、というふうに読んでいただけると思います」

 「坂道」の楽曲はすべて秋元さんがメロディーを選び、アレンジや映像などもイメージしながら歌詞に取りかかる。「書く時に『あの山を目指そう』と決めるんですが、歴代の作詞家やアーティストもみんな同じ山に登ってきている。いかに違う登り方をするか。夏目漱石がI LOVE YOUを『月がきれいですね』と訳したというのは本当かどうか分からないけど、何かに言い換えることをみんな求めてる。自分が思っていたのはこういうことだったのか、モヤモヤしていたものがこの歌詞で分かったとか。その共感や“あるある”をどう書くかを一番に考えますね」

 「坂道」世代の感性に訴える現代的な言葉選びも重要だが、作詞のスタンスは自身の青春時代から変わらない。「僕が子供の頃はイチゴのショートケーキが王様で、その後いろんなフルーツや、健康ブームでにんじんのケーキが出たりもしたけど、ベースのスポンジは同じだと思う。好きな人に告白する時に僕らはラブレターを書いてドキドキしてたけど、電話からポケベルとなって、今はメールとかLINEとかツールが変わるだけ。自分が何に勇気づけられたとか、恋愛でどういうところに一番切なくなったとか、ベースになるものは変わらない」

 バラエティーの放送作家、ドラマや映画の企画者、アイドルのプロデューサーと、いくつもの顔を持ちながら、作詞家としても美空ひばりさんの「川の流れのように」などの名曲を生んできた。「伝えたいことを歌にするのか、ドラマや映画に乗せるのかってだけで、実は同じことをしてるんです。ただ、歌はそれぞれの人生とリンクしながら生きていくので、より普遍的なものを作ろうとしているのかもしれない」

 ◆ニッポン放送1DAYジャックで生出演

 〇…秋元さんは2日、同書の発売を記念して、ニッポン放送の午前の生番組「垣花正 あなたとハッピー」から深夜の「乃木坂46のオールナイトニッポン」を経て明朝の「上柳昌彦 あさぼらけ」まで同局1DAYジャックで生出演する。秋元さんは高校時代に同局にラジオドラマの脚本を送り、放送作家のキャリアをスタートさせた。

 ◆秋元 康(あきもと・やすし)1958年5月2日、東京都生まれ。63歳。高校時代から放送作家として活動し、TBS系「ザ・ベストテン」やフジテレビ系「とんねるずのみなさんのおかげでした」などを手掛ける。作詞家として「川の流れのように」やジェロの「海雪」などがヒット。総合プロデューサーとして2005年にAKB48、11年に乃木坂46を立ち上げる。企画・原案の日本テレビ系ドラマ「真犯人フラグ 真相編」(日曜・後10時半)が放送中。

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