◆リヤドダートスプリント・G3(2月26日、サウジアラビア・キングアブドゥルアジーズ競馬場・ダート1200メートル=14頭立て)
国内で重賞初制覇を飾った勢いを中東の地でも見せた。クリストフ・ルメール騎手とコンビを組んだ海外初挑戦のダンシングプリンス(牡6歳、美浦・宮田敬介厩舎、父パドトロワ)が逃げ切りで、日本調教馬による連覇を達成した。3着には後方から追い込んだチェーンオブラブ(牝5歳、美浦・小笠倫弘厩舎、父ハーツクライ、坂井瑠星騎手)。4着には昨年の覇者コパノキッキング(セン7歳、栗東・村山明厩舎、父スプリングアットラスト、デビッド・イーガン騎手)が続いた。勝ちタイムは1分10秒26。
好スタートからハナに立つと手応え十分のまま最後の直線へ。後続に影も踏ませぬスピードで押し切り、2着のグッドエフォート(牡7歳、UAE・Iモハメド厩舎、父シャマーダル)に5馬身3/4差の圧勝だった。同レースは、一昨年のマテラスカイが2着に好走し、昨年は今年も出走したコパノキッキングが制覇した日本馬得意の舞台だったが、今年も昨年のカペラSで重賞初制覇を遂げたパドトロワ産駒が主役を張った。
ルメール騎手は「信じられない。ちょっとゲートでテンションが高かったので心配したが、うまくゲートを出てくれた。先頭に立つことができたのが大きかった」と勝因を挙げた。この日はオープニングのネオムターフCから1351ターフスプリント、レッドシーターフHCに続き、4勝の固め打ちだった。
同馬はJRAでデビューしたが、結果が出ず3歳時に船橋へ移籍。ダートで3連勝したのをきっかけに素質が開花した。中央復帰戦は1勝クラスから3連勝でオープン入り。重賞ホースにまで上り詰めた。
今回は本拠地の美浦から近い成田便の飛行機がなくなったため、栗東を経由して関西空港から出国するハプニングもあったが、苦手の輸送をクリアしながら現地でも大金星をつかんだ。