【巨人】ドラ1大勢、圧倒的な「江川ストレート」追求 投法参考にキレUP「ただ速いだけじゃダメ」

ブルペンで投球練習をする大勢
ブルペンで投球練習をする大勢

◆ドラフト1位・大勢投手(翁田大勢、22)=関西国際大=

 支配下入団の新人7選手を紹介する「輝け! Gold ルーキー」。最終回は新型コロナウイルス陽性判定で出遅れながら、23日から1軍に昇格するドラフト1位・大勢(翁田大勢)投手(22)。最速157キロを誇る右腕は、「昭和の怪物」江川卓氏のような圧倒的なストレートを追い求める。

 大勢の剛球は、鋭い音を立て捕手のミットに収まる。最速157キロを誇る右腕は「スピードだけじゃ高いレベルではやっていけない。キレとかも重視してやっている」と、球の質にも高いこだわりがある。

 こだわりには訳がある。大学時代、チームメートの投手との対戦で打席に立った時のことだった。「スピードガンでは150キロ近く出てるんですけど、回転数が全然だったり、伸びのある直球じゃない人のボールは、怖くないというか、速く感じなかった。初めての感覚だった。『ただ速いだけじゃダメなんだな』って思いました」。球速表示だけではなく回転数を上げ、キレのある力強い直球を追い求めた。プロ野球の平均回転数が2200と言われる中、3年の冬には2600を記録。「ある程度通用するんだ」と自信もついた。

 目指すのは「昭和の怪物」級のストレート。大学1年時に江川卓氏の投球を動画で目にして、「すごい真っすぐだな」と衝撃を受けた。大学4年秋のリーグ戦後から、パーソナルトレーニングジムのトレーナーと話し合い、江川氏が行っていた左足を上げた時に、軸足のかかとも上げるヒールアップ投法を導入。体の使い方を参考にしながら、“分かっていても打てないストレート”を追い求めている。

 春季キャンプは新型コロナウイルス陽性判定を受け3軍スタート。同期のドラフト2位・山田、同3位・赤星は先に1軍昇格を果たした。「2人が試合で投げていて、自分は出遅れて後ろから見ていた。自分も大卒でドラフトにかかって、『試合で投げられる』ってイメージしていたので、結構ギャップがあった」と言葉にならない悔しさを味わった。

 23日からはついに、イメージしていた1軍に舞台を移す。「2人にも強みがあって、僕には僕の強みがある。焦らず、自分のセールスポイントをしっかりアピールしていきます」。昭和の怪物に魅了された右腕が、絶対的なストレートを携えて開幕1軍へ。「令和の怪物」へと歩みを進める。(水上 智恵)=おわり=

 ◆「昭和の怪物」江川卓のストレート 初速と終速の差が少なく、打者からはホップするように映った。栃木・作新学院時代の73年センバツでは、準決勝までの4試合33イニングで60奪三振の大会新記録。同年夏の栃木大会では5試合中、決勝を含む3試合でノーヒットノーランを記録した。法大を経て、巨人入団後の81年には最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振、最多完封の投手5冠でリーグMVP。「ボールの下を振らせるのが快感」と、直球と縦に割れるカーブだけで三振を量産し続けた。なお、「平成の怪物」は西武や米大リーグで活躍した松坂大輔。「令和の怪物」はロッテ・佐々木朗希の代名詞になりつつある。

 ◆翁田 大勢(おうた・たいせい)1999年6月29日、兵庫・多可町生まれ。22歳。西脇工では2年秋からエースも甲子園出場なし。関西国際大では2年春にリーグ戦デビューも3年秋は右肘炎症で登板がなく、4年春も右肘疲労骨折で1登板だけ。復調した4年秋は自己最速を4キロ更新する157キロを計測。スリークオーターとサイドの中間の腕の高さから投げ込む速球が武器。181センチ、88キロ。右投右打。

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