◆北京五輪 ▽カーリング女子(20日・国家水泳センター)
女子決勝が行われ、世界ランク7位の日本代表「ロコ・ソラーレ」は、同8位の英国に3―10で敗れたが、史上初の銀メダルを獲得した。18年平昌五輪銅、22年北京五輪銀と一歩ずつ、歴史の扉を開いてきたロコ。悲願の金メダルを目指し、新たな挑戦が始まる。
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14年ソチ五輪後、北海道銀行との契約を切られた姉・知那美が、最初に事実を告げた相手は妹だった。「当時はライバルチームだったけど、悲しかった」と夕梨花。そして、姉はチームメートになった。「同じチームでやると親が楽そう」と当時の心境を笑って話すが、本音は「姉がもう一度、カーリングの世界に戻れるチャンスがあって良かった」とうれしかった。
幼少期はおちゃめで、代表選手だけが持つスポーツバッグの中に入り、「帰りたくない!」というわんぱくでもあった。しかし、小学校の高学年になると突然、チェンジ。吉田姉妹の長女・菜津季さんは「ストイックに練習を始めた。本人に言ったことないけれど、ひそかにどこかで雷にでも打たれたんじゃないかと思っています」。スイッチが入った時の、夕梨花の突破力はメンバーも驚くほどだ。「姉(知那美)は爆発的で、私はコツコツと安定したプレー」と夕梨花。姉妹そろって真逆の持ち味を発揮する。それもまたロコのカラーで、強みでもある。
吉田夕梨花「ファイナルって心地良い、幸せを感じる場所だと思った。人をハッピーにさせる銀メダルもあるんだと少しずつうれしくなった」