村瀬心椛の「人から愛される才能」…岐阜第一高スキー部顧問兼担任・安藤聡さんが明かす素顔

銅メダルを獲得し、日の丸を背に笑顔を見せる村瀬心椛(カメラ・矢口 亨)
銅メダルを獲得し、日の丸を背に笑顔を見せる村瀬心椛(カメラ・矢口 亨)

 スノーボード競技でトップクラスの選手は海外遠征もあり、通信制の高校に通うことが多い。村瀬は自ら全日制の岐阜第一高に通うことを決意し、両立を果たしている。スキー部顧問兼、担任を務める安藤聡さん(57)が、学校での生活や、何事にも手を抜かない村瀬の素顔を明かした。(取材、構成=手島 莉子)

*  *  *

 第一印象は“普通の女子高生”だった。安藤さんは「スノボはなんとなく派手なイメージがありましたが、そういう感じではなかった」と話す。一方で、すぐに人並みでない負けん気の強さに気がついた。村瀬は中学2年時に練習中の転倒で右膝蓋骨(しつがい)骨折の重傷を負ったため、膝が弱い。「心椛はあまり急激なトレーニングができない。だから他の部員がウェートで重いもの持ち上げているといつも悔しそうに見ているんです。それでひそかに回数を増やしたり『先生、残ってやって良いですか?』とコソッと言ってきたりします」

 意識の高さは、生活面でも見られる。「シーズン中も友達に授業の写真を送ってもらい、遠征先で勉強したり、本当に努力していると思います」。インタビューの受け答えも、回数を重ねるごとに頼もしくなり、「1年生の時、W杯スロープスタイル総合2位を学校長に報告した時、大人に囲まれても全然動じないんです。質問には素人の方でもわかるように丁寧に答えていて。こんなにはっきりしゃべれるんだと驚くくらいしっかりしていた」

 そんな完璧な村瀬、実は少々おっちょこちょいだ。「学校ではよくつまずいて転んだりしています。『雪の上じゃないと転ぶんだな』と、みんなに言われるくらいおちゃめな感じ(笑い)。取材を受けている時の心椛と普段教室にいる心椛ってだいぶ違います」。五輪前には、クラスメートからサプライズで寄せ書きが贈られた。たゆまぬ努力で表彰台に立った村瀬は、“人から愛される才能”も持ち合わせている。

スポーツ

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×