【センバツ】日大三島・小川真旺 ベンチ外から急成長のシンデレラボーイ・・・38年ぶりのセンバツ

スポーツ報知
紅白戦で痛烈な打球を放つ日大三島・小川

 まさに“シンデレラボーイ”だ。入学後から公式戦で一度もベンチ入りがなかったが、昨秋打撃が一気に開花し愛工大名電(愛知)戦など練習試合で5本塁打をマークした。年明けから主力組に抜てきされると「少しでも食らいついていきたい」とガムシャラにアピールを続け、1次登録では内外野兼任のユーティリティーとして背番号15を与えられた。永田裕治監督(58)も「ライトの候補」と認めており、ベンチ外から一転、レギュラー昇格も視野に入っている。

 188センチ、76キロの体格で持ち味は打撃力。昨年11月、トレーナーから「1日1000スイング」を課され、真摯(しんし)に取り組んできた。チーム練習とは別に朝練や自主トレで素振りやティー打撃に励み、食事も1日3食から5食に変えた。体重は6キロも増え「自分でも伸びた感覚がある」。紅白戦でも強烈な当たりを連発している。

 父・智彦さん(46)は高校時代、バスケットでセンターを務め神奈川のベスト5に選ばれた逸材だったという。長身スラッガーは「バスケは自分も好き。レイアップが得意ですよ」と笑顔で明かす。

 小学4年時に阪神・ヤクルト戦を甲子園で観戦した。「一人一人が輝いて見えた」。美しい弧を描く阪神・福留の打球は今でも目に焼き付いている。心から感激したその地で公式戦初出場を果たす可能性が出てきた。「ベンチ外の選手の気持ちは自分が一番分かっている。そういう人たちに恥じないプレーをしていきたい」。真旺の名前の由来は「真実の王様になれ」。新星が下克上物語の主役を演じきる。(武藤 瑞基)

 ◆小川 真旺(おがわ・まお)2006年1月17日、神奈川・秦野市生まれ。16歳。小学3年時に秦野リトルジャイアンツで野球を始め、湘南平塚北シニアを経て日大三島入り。188センチ、76キロ。右投左打。

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