西武のドラフト1位左腕・隅田知一郎投手=西日本工大=が12日、初めてシート打撃に登板。打者5人と対し3三振を奪った。
「(捕手の)森さんとストレート主体でいこうと話していたので」というプラン通りに6割が直球。中でも手応えをつかんでいたのが、山川に投じた1球だった。対した初球、本塁打王2度のパ・リーグを代表するスラッガーを外角への直球で詰まり気味の中飛に仕留めた。「思ったより差し込めた感触はあったので、シュートせずにしっかり差しにいく球を投げられたと思います。山川さんは自分のスイングがすごい持ち味で、そこでしっかりミートして長打を打つというのが武器だと思うのですが、初球からしっかり振りにくるというのを想定して、1球目外角に直球を投げたのですが、怖さはありつつも、しっかり向かっていくというのを、気持ちだけは負けないように1球に込めて投げました」と振り返った。
多彩な球種を操る左腕はツーシーム、カットボールも投じて3三振を奪った。安打性の当たりはなかったが、軸にするのはやはり直球。この日の最速は146、7キロだったというが、キャンプ第3クールであることを考えれば上々の仕上がりぶりといえる。「この時期にこれぐらい出ていればいいかなと思うので、スピードにこだわるのではなく、いかに直球を速く見せて(打者を)差せるかだと思うので、打者の反応とかファウルとかをしっかり見ていけたらいいと思います」と隅田。受けた森の「初実戦のシート打撃であれだけ投げることができれば十分だと思います。直球、変化球ともに全部よかったです。テンポよく投げてくれましたし、これからも期待です」というコメントは、そのままチームの期待といっていい。