北米競馬の年度代表を表彰するエクリプス賞の授賞式が10日(日本時間11日)、米カリフォルニア州のサンタアニタ競馬場で行われ、昨年11月に日本調教馬として初の米ブリーダーズC(フィリー&メアターフ)制覇を成し遂げたラヴズオンリーユー(牝6歳、栗東・矢作芳人厩舎、父ディープインパクト)が最優秀芝牝馬に選出された。同賞受賞は日本馬初の快挙。同じくブリーダーズCディスタフを制して最優秀ダート古馬牝馬の最終候補にノミネートされていた同厩のマルシュロレーヌ(牝6歳、父オルフェーヴル)は受賞を逃したが、2頭はツイッターのハッシュタグなどによって一般選出される21年の「モーメント・オブ・ザ・イヤー」も受賞した。
矢作調教師はJRAを通じ、「馬はもちろん、自分のプランを実行させてくれたオーナーと、そのプランを忠実に実行してくれた厩舎のスタッフに感謝したい。モーメント・オブ・ザ・イヤーの受賞に関しても、2頭のチームだったからこそ両レースとも勝てた。1頭、1頭で(米国に)来ていたら一つも勝てなかったかもしれません。本当にこのチームは素晴らしい仕事をしてくれましたし、誇りに思います」とコメントを発表した。
エクリプス賞は日本のJRA賞に相当する北米競馬の年度代表表彰。各部門の最終候補3頭から、現地の記者投票によって選出馬が決まった。日本馬はこれまで、最終候補のノミネート自体が05年のアメリカンオークスを制したシーザリオ1頭のみだった。日本人では2019年、カナダを中心に活動する木村和士騎手が最優秀見習騎手賞を受賞している。