羽生結弦メダル逃す…世界初4回転半は回転不足もISU公認大会では世界初となる認定

スポーツ報知
男子フリーで演技する羽生結弦

◆北京五輪 ▽フィギュアスケート(10日・首都体育館)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)8位から逆転での3連覇を目指した羽生結弦(ANA)は188・06点で、合計283・21点。これまでの自己ベストはフリー212・99点、合計322・59点。

 フリーは「天と地と」。冒頭で前人未到のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦した。続けて、SPで失敗した4回転サルコー。そして実戦初投入となる3回転半―3回転ループ。基礎点が1・1倍になる後半には連続ジャンプで2本の4回転を跳ぶ構成で挑んだが、メダルには届かなかった。

 クワッドアクセルは転倒し、回転不足となったが、ISU公認大会では世界初となると認定となった。

 SPでは氷の穴にはまるアクシデントに見舞われ、4回転サルコーが1回転になった。「今日不運もあったけど、氷との相性もすごくいい。しっかり練習して決めきりたい」と世界初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)成功へ意欲を見せていた。

 大河ドラマ「天と地と」を選曲したのは羽生だった。思い入れが強く、曲を聴けば瞬時に感情が入る。19年はGPファイナル、全日本選手権で2位に敗れた。「自分が成長していないんじゃないか。だんだん戦えなくなっているんじゃないか」。思い悩んだことがあった。「戦うことに疲れた」とさえ思った。

 そんな時に自身と戦国の最強武将、上杉謙信を重ねた。犠牲と葛藤、戦いの美学。「試合で得られる達成感があるからこそ、乗り越えることができる苦しみが好き」。新しい境地に至った。幼い頃からの夢の大技「4回転アクセル」を入れた完成形を目指し、2季連続で演じることを決めた。

 9日の公式練習で4回転半を転倒した際に、右足を気にする様子が見られた。「足は大丈夫か?」の問いかけに、歩きながら背中越しに左拳を突き上げた。そしてもう一度「がんばります!」と声を張り上げた。この日の朝の公式練習は本曲かけ前の開始20分で切り上げていた。ジャンプは9本のみ。4回転半は跳ばずに、氷上を滑りながらイメージを膨らませることに集中していた。

 昨年12月の全日本選手権で初めて北京五輪挑戦を明言した。19歳でソチを制し、平昌では66年ぶりの連覇を達成した。全日本後の代表発表会見で言った。「そこまでが僕が小さい頃から描いていた夢であり、具体的な目標」だったと。「その夢の続きをしっかりとまた描いて、前回と前々回とはまた違った強さで五輪に臨みたい」。最後まで羽生は闘い抜いた。

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