違反は各国がギリギリ攻めた結果か 沙羅が素晴らしいジャンプを見せた事実は揺るがない…岡部孝信氏が指摘

スポーツ報知
1回目を飛ぶ高梨(ロイター)

◆北京五輪▽スキージャンプ混合団体(7日・張家口スキージャンプセンター)

 新種目の混合団体(ヒルサイズ=HS106メートル)で、日本は高梨沙羅(25)=クラレ=、佐藤幸椰(26)=雪印メグミルク=、伊藤有希(27)、小林陵侑(25)=ともに土屋ホーム=で臨み、合計836・3点で4位だった。高梨が1回目に103メートルの大ジャンプ後、スーツの規定違反で失格も、2回目は気丈に98・5メートルをマーク。初代メダルには届かなかったが、7回分の得点で、8回飛んだ3位カナダを追い詰めた。各国でスーツの規定違反者が続出。98年長野五輪団体金メダリストで雪印メグミルクスキー部監督の岡部孝信氏(51)が解説した。

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 これだけ規定違反が出たのには正直驚いたが、ルールはルールなので仕方ない面もある。各チームが初採用の混合団体でのメダルのため、ギリギリを攻めた結果なのかもしれない。

 より遠くへ飛ぶため、いかに揚力を得るかが大切なジャンプ競技。スーツの股下を1センチ下げただけで飛距離は伸びるだけに、選手はスタート前に股下を計られている。競技後に違反を取られるのは、あくまでもその他の部位においての、スーツの大きさ(ゆとり)が問題視されたということ。FIS(国際スキー連盟)が定めるスーツ寸法は、ヌードサイズから男子が+1~3センチ、女子は+2~4センチ。選手たちは裸の状態を測定し、夏のサマーGPや冬のW杯初戦時にその数字を登録している。身長が伸びれば登録し直すこともあるが、今回違反を取られた選手たちは、その基準から超えてしまったということだ。

 沙羅だって違反をしたくてしたわけではない。1回目に103メートルの素晴らしいジャンプを見せた事実は決して揺るがない。責任を背負わず、どうか胸を張って欲しい。(98年長野五輪団体金メダル、雪印メグミルク・スキー部監督=岡部孝信)

 ◇岡部孝信(おかべ・たかのぶ)1970年10月26日、北海道・下川町生まれ。51歳。駒大岩見沢高から北海道拓殖銀行に入社し、96年に雪印乳業(現・雪印メグミルク)移籍。五輪は4度代表入りし、94年リレハンメルで団体銀、98年長野で団体金メダル。世界選手権は7度出場し、95年(カナダ・サンダーベイ)にノーマルヒル金メダル。W杯通算5勝。

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