【解説】小林陵侑に漂う“王者の風格” ほぼ完璧に近い1回目が金メダルを決定づけた…岡部孝信氏が分析

スポーツ報知

 北京五輪の男子個人ノーマルヒル(NH、ヒルサイズ=HS106メートル、K点=95メートル)が6日、国家ジャンプセンターで行われた。エースの小林陵侑(25)=土屋ホーム=が1回目104・5メートル、2回目99・5メートルの計275・0点で、日本勢24年ぶりの個人金メダルをつかんだ。その他の日本勢は、兄の小林潤志郎(30)=雪印メグミルク=が97・5メートル、92・5メートルの計234・0点で27位。佐藤幸椰(26)=同=は32位、、中村直幹(25)=フライングラボラトリー=は38位で2回目に進めなかった。大舞台で圧巻の強さを見せた小林陵侑の戦いぶりを、98年長野五輪団体金メダリストで雪印メグミルクスキー部監督の岡部孝信氏(51)が分析した。

 * * *

 陵侑の1回目は、ほぼ完璧に近い内容だった。ジャンプの方向性も、カンテ(台先端の踏みきり部分)に与えるインパクトも言うことなし。五輪という大舞台、追い風が吹く難しい状況の中でも、彼の強さが存分に出た。今季はプレッシャーのかかる伝統のジャンプ週間で、完全制覇こそ逃したが、自身2度目の頂点にも立った。追われる立場を何度も経験し、平昌五輪の時にはなかった「俺がトップだ」という自信が付いたのも大きいだろう。25歳にして漂う“王者の風格”が頼もしい。

 2回目はさすがに硬さがあり、飛び出しのタイミングも少しずれたが、そこはもはや、ご愛嬌(あいきょう)かもしれない。陵侑本人にも日本チームにとっても、気持ちを明るくしてくれる、本当に大きな24年ぶりの金メダルだ。この流れに乗って、男女混合団体、男子個人LH、男子団体でのメダルも貪欲に狙って欲しい。(98年長野五輪団体金メダル、雪印メグミルク・スキー部監督=岡部孝信)

 ◇岡部孝信(おかべ・たかのぶ)1970年10月26日、北海道・下川町生まれ。51歳。駒大岩見沢高から北海道拓殖銀行に入社し、96年に雪印乳業(現・雪印メグミルク)移籍。五輪は4度代表入りし、94年リレハンメルで団体銀、98年長野で団体金メダル。世界選手権は7度出場し、95年(カナダ・サンダーベイ)にノーマルヒル金メダル。W杯通算5勝。

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×