浜松市出身で、センバツ高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)に出場する山梨学院(山梨)の右腕エース、榎谷礼央投手(2年)=江西中出=は、浜松商出身の祖父、父に続く親子3代目の甲子園球児となる。MAX144キロを記録した昨秋の関東大会を準優勝に導いた背番号1は、プロ入りを視野に「甲子園で優勝投手になりたい」と意気込んでいる。
祖父・鈴木詔彦さん(78)は61年夏、父・優史さん(45)=会社役員=は93年春にそれぞれ浜松商で甲子園に出場。榎谷も浜松市で生まれ育ったが、江西中時代に全国大会のリトルシニア日本選手権に出場した頃には「県外に出て野球に集中したい」と決意を固めて、山梨学院に進んだ。
センバツ出場決定をLINEで浜松市の家族に伝えると、父からの返事は「(3回戦で埼玉の大宮東に敗れた)俺を超えろ」だった。祖父も61年夏に優勝した浪商(大阪)に1回戦で当たり、敗退している。
昨秋の山梨県大会後、フォームの軸が横にブレてしまう癖を改善。球威が増し、高校入学時には132キロだった球速は144キロに伸び、夏までに148キロを目指す。持ち球のカットボールもさえ始め「早く試合がしたい」と開幕が待ちきれぬ様子だ。(甲斐 毅彦)
◆榎谷 礼央(えのきや・れお)2004年7月7日、浜松市生まれ。浅間小2年で野球を始め、小6から投手。江西中時代にリトルシニア日本選手権出場。好きな選手は菅野智之投手(巨人)。家族は両親、弟。179センチ、75キロ。右投右打。