歌舞伎俳優の市川猿之助が31日までに自身のインスタグラムを更新。俳優・梅沢富美男の実兄で16日に亡くなった舞台俳優の梅沢武生さんを悼み、女形で共演した姿を公開した。
猿之助は「梅沢富美男さんのお兄様、梅沢武生さんのお別れに行って来ました。武生座長には亀治郎時代から、とてもとても可愛がっていただきました。楽屋にご挨拶に伺うと、『はい、カメ社長!』と、いつもお小遣いが入った大入袋を渡してくれました」と記し、女形で共演した舞台写真をアップ。
観劇後に食事をともにした思い出などを語り、「修行時代の事、昔の舞台の事、いろいろと貴重な話をたくさん。僕の大切な宝物です」「そしていつも口にしていたのが、『僕らの大衆演劇の元は歌舞伎ですから、歌舞伎を勉強しなくちゃダメです。僕らには歌舞伎は出来ません。また、歌舞伎をそのままやると、歌舞伎に対して失礼になる。だから崩してやるんです。歌舞伎を大事に』 祭壇に飾られた座長の写真を見ながら、果たして今の自分の歌舞伎は、座長が敬意と尊敬の念を抱いていた歌舞伎たり得ているだろうか?先人たちが築き上げてきた、尊敬されるような演劇としての歌舞伎、、、座長から無言の導きをいただいてるようで、身の引き締まる思いでした」と記述。
「そんな座長と生涯でたった一度、一緒に舞台に立たせていただきました。その時に言われた『僕に息子がいたらなぁ…』の言葉、忘れられません」と、共演した時の武生さんの言葉を明かした。
この投稿には、「宝物のお話とお写真を有難うございます」「お力落としのないよう、2月3月…頑張ってください」「亀治郎さんを育ててくれた方のお一人だったのですね」「梅沢富美男さんが唯一嫉妬したのがお写真の舞台。『猿之助さんの色気に嫉妬した』とお話しされていたのを思い出しました」などのコメントが寄せられた。