昨秋の米ブリーダーズCフィリー&メアターフなどG1・4勝を挙げ、繁殖入りするラヴズオンリーユー(牝6歳、父ディープインパクト)の初年度交配相手はエピファネイアが最有力であることが30日、分かった。この日、東京競馬場で引退式が行われ、馬主であるDMMドリームクラブの野本巧代表が明かしたもので、「エピファネイアを一番に考えています。子供もDMMドリームクラブでやらせてもらい、矢作厩舎に預かっていただく予定です。ブリーダーズCターフと凱旋門賞を目指したいです」と母を超える大物の誕生に期待した。早ければ25年夏にも初子がデビューする。
コロナ禍でも4900人のファンが見守るなか行われた引退式では、その背に乗って登場した川田が「僕のジョッキー人生にとって本当に大きな財産を与えてくれました」と感謝を口にした。無敗で19年オークスを制し、昨年は海外G1・3勝の偉業を達成した愛馬に、矢作調教師は「最愛の娘を嫁に出す気持ちです」と別れを惜しんだ。
北米競馬の年度代表表彰であるエクリプス賞の最終候補(最優秀芝牝馬)にノミネートされており、新たな勲章が加わる可能性も十分。偉大な功績を残した名牝は31日に牧場に向けて出発し、第二の“馬生”をスタートさせる。