◆卓球 全日本選手権 第6日(29日、東京体育館)
男子シングルスで世界選手権代表の戸上隼輔(明大)が4強に進んだ。準々決勝で全日本社会人王者の上田仁(T.T彩たま)を4―0で下した。
戸上は試合後、「昨日から上田選手と当たるということで不安でいっぱいで。勝てるかなという自信もあまり正直なかった」と打ち明けた。過去の対戦から苦手意識があり「上田選手は戦術をうまく立てて、相手の弱点を突いてくる。僕も沼にはまるかなと結構思っていた」。それでも、第2ゲームを19―17で制すると流れに乗り、ストレートで振り切った。
この日は今大会初めて有観客で開催された。大会前から楽しみにしていた観客の前でのプレーに「やっぱり昨日と今日で緊張感も全然違って。僕は有観客の方が好きだなというのは実感した」と笑みもこぼれた。初優勝も期待される21歳は「波乱が多い中で勝ち残れていることは非常に自信になる。世界で活躍するための第一歩として、優勝を目指して頑張りたい」と意気込んだ。