プロボクシングの2020年度年間表彰選手が29日、発表され、新鋭賞はWBOアジアパシフィック・バンタム級(53・5キロ以下)王者・西田凌佑(六島)が獲得した。
25歳の西田は奈良・王寺工高でボクシングを始め、2014年の長崎国体で優勝。近大卒業後に就職したが、夢を諦められず、19年に六島ジム入り。同年10月にプロデビューした。20年12月には元日本王者の大森将平に判定勝ちすると、昨年4月24日には、元WBC世界フライ級王者で、WBOアジアパシフィック・バンタム級王者だった比嘉大吾(志成)に判定勝ち。プロ4戦目で地域タイトルを獲得した。
受賞を知らされた西田は「この度は、名誉ある賞をいただきまして、誠にありがとうございます。この賞を受賞することができたのは、試合を組んで下さった六島ジム会長や、指導していただいている武市晃輔トレーナーやジムの仲間、そして応援して下さっている皆様のおかげです。新鋭賞は、恩師である近畿大学の名城信男監督も受賞されていて、恩師と同じ賞をいただけたことをとても光栄に思います。名城監督も新鋭賞を受賞し、世界チャンピオンになられたので自分も同じ賞をいただけたからには世界チャンピオンになるため、さらに精進していきます。今後とも応援よろしくお願いいたします」とコメントした。他の受賞者は以下の通り。
【男子】
▽最優秀選手賞 井上尚弥(大橋)=4年連続5度目
▽技能賞 井岡一翔(志成)=3年連続3度目
▽殊勲賞 尾川堅一(帝拳)=初
▽努力・敢闘賞 麻生興一(三迫)=初
▽KO賞 井上尚弥=2年連続5度目
▽新鋭賞 西田凌佑(六島)=初
▽年間最高試合賞(世界戦) WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ(9月22日) 寺地拳四朗(BMB)―矢吹正道(緑)
▽年間最高試合賞(世界戦以外) ライト級ノンタイトル12回戦(6月26日) 中谷正義(帝拳)―ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
【女子】
▽最優秀選手賞 藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則)=4年ぶり6度目
▽年間最高試合賞 WBA女子世界フライ級タイトルマッチ(7月9日) 藤岡奈穂子―スレム・ウルビナ(メキシコ)
【特別賞】
江畑佳代子さん(元WBO女子世界ミニマム級王者)
花形冴美さん(元IBF女子世界アトム級王者)
故・星野敬太郎さん(元WBA世界ミニマム級王者)
故・鈴木太一さん(元日本ボクシング協会協会長)
故・登本康夫(元JBC審判員)さん