16人組ダンス&ボーカルグループ・THE RAMPAGEがデビュー5周年に当たる25日に新アルバム「RAY OF LIGHT」を発売した。ヤマショーことパフォーマーの山本彰吾(26)は「もう5年ですか、いろんなことをやらせてもらいましたが、長いような短いような感じです」と振り返った。グループ結成して8年になるが「この16人だからデビューできたし、年内にもドームツアーはやりたい」とも。メンバーへの思いや振付師としての苦労やプライベートまで、岡山の小さなダンス教室から“ランペの頭脳”と呼ばれるようになったヤマショーの秘密に迫った。
(ペン・国分 敦、カメラ・森田 俊弥)
ランペイジ4枚目のアルバムは、グループが2017年1月25日に「Lightning」でメジャーデビューしてから丸5年に当たる日に発売された。記念すべき1枚にはリード曲「RAY OF LIGHT」など新録5曲を含め13曲が収録されている。
「デビューから5年ですか~。いろいろありましたね。そんな日にアルバムをを出せたのは、なんかうれしいです。新録は今の僕らに足りないモノ、ファンの人が欲しい作品をHIROさん始め、エイベックスさんが第一に考えてくれました。ただ『JUMP』(ヴァン・ヘイレンのカバー)はちょっとイレギュラーで、2020年に一度ライブでやった曲で、今回、満を持して入れた感じです」
アルバム制作に当たって、パフォーマーとボーカリストと温度差があるものなのか。
「どっかで温度差はあると思いますが、結局は歌ってるか踊ってるの違いじゃないかと。CDには僕らの声って入らないじゃないですか、だからボーカルにとっては僕らとは違った発信の仕方ってあると思います。だからそこをすり合わせしないと、グループとして発信していけない。1個の意見をまとめるようにしています」
MV(ミュージック・ビデオ)で必要になる振り付けは、挙手制で担当が決まるそうだ。
「僕らってデビューしてから今まで全部、自分たちが振り付けしているんですよ。実際、LDHのグループの中でも振付師の手を借りることが多くなっているんですね。それって外からいろんな情報が入るというプラス面もあると思いますが、僕らは自分たちで作った方が、より自分たちが輝くと思っているんで、自分らでやっています。新曲のデモテープが回ってきて、やりたい人が手を挙げるというか…。僕が本当にやりたい時は、デモ聴いた瞬間にグループLINEで『振り付けいいですか』って送ります。当然、他の人も希望することもあって、重なった時はメロの部分は誰々、サビを誰々とかの分け方をしたりします」
―新アルバムでの収録曲で、振りを担当した楽曲はあるのか。
「今回、自分で振り付けした曲はないですね。リード曲はLIKIYAさん。『YOUR LIFE YOUR GAME』『LIVING IN THE DREAM』『TOP OF THE TOP』は与那嶺君で、今回は彼がめちゃくちゃ頑張ってくれました。与那嶺君って仕事が早いんですよ。一日あれば振りが出来上がってる人なんです。僕は結構時間かかっちゃうタイプですね」
―ヤマショー的な振り付けを生み出す方法とは。
「まずやりたい曲をヘッドホンで流して、原宿とか表参道とかをひたすら歩くんです。2、3時間。曲をずっと聴きながらいろんな人や店とか見て、たまにバスに乗って、つり革を持ちながらボーッとする時もあります。そんなことをしていると、突然鳥肌がゾーッて立つ瞬間があって、で、思い浮かんだのを一度頭の中でガーっと構成を決めてからスタジオに入る。(ひらめきが)降りて来たらめっちゃ早いです」
日々の生活の中で、使えそうな振りは記録に残しておくという。
「やっぱり忘れちゃうんで、気づいたらiPadの方には入れています。外出した時は、浮かんだモノを家に帰ってから一旦それをチャラ書きみたいに、雑ですがバーって自分が踊った動画を撮ってました。清書する時にはそれ見て、きれいにしていく感じですね。ランペイジのパフォーマンスというか、みんなの動きに通じるモノはめちゃくちゃためてありますが、曲の振り付けってなると、その曲にやっぱり合ってる合ってないがあるんで、意外と使えないケースが多いです。僕らはボーカルの歌を出すスピーカーみたいな存在じゃなきゃいけないんで、変に準備しておくというのもズルというか…。曲を聴いてからという段階を踏んでいかないと、生モノとして届けられないという気持ちが強いです」
今までで心に残る振り付けは、尊敬する先輩の作品だという。
「会心の一撃は最近だとEXILEさんのカバー『No Limit』です。『僕がやんなきゃいけないな』って直感的に感じたのもリアルで、デモが来た瞬間に『俺がやります』って、誰よりも早く王手、バコンっていう感じでした。誰にもやらせたくはなかったので…。先輩の『No―』のMVを何十回も見て、EXILEさんの振り付けの感じと僕らのスタイルをうまく交ぜれたらいいと思いながら作りました。自分としては結構自信を持ってパフォーマンスできるかなあって感じです」