板倉滉&谷口彰悟、正CB不在を感じさせず0封…次戦も勝って代役以上の存在に…担当記者が読み解く

スポーツ報知
後半、セットプレーで競り合う谷口(左手前)と大迫ら(カメラ・竜田 卓)

◆カタールW杯アジア最終予選 ▽B組第7戦 日本2―0中国(27日・埼玉スタジアム)

 日本は中国を2―0で下し、W杯アジア最終予選4連勝を飾った。前半13分にPKで先制点を挙げたFW大迫勇也(31)=神戸=は、森保ジャパンでは最多となる17点目をマーク。主将のDF吉田麻也(33)、DF冨安健洋(23)を欠いた試合で、センターバックを務めたDF谷口彰悟(30)、板倉滉(25)は完封劇を演出。“代役たち”が勝利に貢献した意味を、金川誉記者が読み解く。

 完封を成し遂げ、谷口と板倉は軽く両手を合わせて勝利を喜び合った。吉田と冨安の“代役”という重荷を背負いつつ、25歳の誕生日だった板倉は前に出る守備で中国FWを何度も潰し、谷口は攻撃の起点となるパスにリスク管理と、互いに持ち味を発揮。最終予選初出場のコンビは、この試合ではレギュラー2人の不在を感じさせなかった。

 板倉は「誕生日を忘れるぐらい集中していた。ここでやらないと終わりだな、という気持ちでした」と語り、谷口も「ここできちんとしたプレーを出さないと、次はないという覚悟で臨んだ」と思いを明かした。森保監督も「2人ができるベストなことを、お互いの関係で表現してくれた」と評価。重圧の中で彼らが結果を残した意味は、チーム内の競争を活性化させる…ということだけにとどまらない。

 日本代表では過去にも主力の不在が、チームを再加速させるきっかけになったことがあった。18年ロシアW杯に向けたアジア最終予選。初戦ホームで敗れたUAEとのアウェー戦(17年3月23日)、当時主将のMF長谷部を負傷で欠いた。代役として招集されたのは、約2年間代表から遠ざかっていたMF今野泰幸(当時G大阪、現南葛FC)だった。

 当初「長谷部の代わりなんてできない」と不安も漏らしていた今野だが、試合では開き直ったかのように鬼神のごとき活躍を見せ、1ゴールを奪って勝利に貢献。この勝利が、当時ハリルホジッチ監督の下で不協和音も漂っていたチームを再びまとめる契機となり、ロシアW杯出場へとつながった。今野はこの試合で骨折し、チームを離脱。W杯に出場することもなかった。しかし残った選手たちは、よりピッチに立つ責任感を強く感じたに違いない。

 どんな状況でも、代表のユニホームを着た選手は勝利のために全てを尽くす。その姿勢を代々体現してきたからこそ、6大会連続のW杯出場を成し遂げてきた。谷口と板倉の真価が問われるのは、次戦のサウジアラビア戦になる。再びチームを勝利に導ければ、彼らの存在は“代役以上”になってくる。こうしてたたき上げられていくチームにこそ、W杯への切符が与えられるはずだ。(金川 誉)

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