◆競泳 北島康介杯 第2日(22日、東京・辰巳国際水泳場)
東京五輪代表の池江璃花子(21)=ルネサンス=が100メートル自由形に出場し、54秒64。代表メンバー4人が決勝にそろう中、五輪後の長水路(50メートル)では初めて出場した同種目で優勝した。白血病治療による休養から復帰後、課題に掲げているスタートのリアクションタイムが「一番速いと思う」と笑顔。最終日に出場する得意の100メートルバタフライに向け、弾みをつけた。
確かに感じた成長に、池江の笑顔がはじけた。100メートル自由形で54秒64は、自身が持つ日本記録から2秒弱遅い。それでもスタート時のリアクションタイムが0秒64だったと聞くと、声が弾んだ。「たぶん、復帰後一番速い記録だと思うので、うれしいです!」。実戦復帰後、筋力の低下などから課題としていたスタート。この日は代表クラスと遜色ない反応速度をみせた。
五輪後の長水路では初めて出場した100メートル自由形。勝負でも勝った。「変に負けるかもしれないとか、そういう不安は全くなくて。長水路でしっかり優勝できたのは良かった」。スプリンターにとって生命線となるスタートは、速さを求めて日々練習を積み重ねているという。確かな成果を感じつつ、最終日は得意のバタフライに臨む。「練習も積めて自信もある。変な緊張感を持たずに、楽しんでレースをできたら」と“本職”を見据えた。(大谷 翔太)