東北福祉大の斎藤育輝内野手(なるき、4年)=仙台育英=と小椋元太内野手(4年)=一関学院=が、社会人野球で2年後のプロ入りを目指す。21日までに三菱自動車岡崎(愛知)に内定した斎藤は、阪神・中野拓夢(25)の背中を追う。小椋はJR東日本(東京)で安定した打撃力を身に付ける。
斎藤が見つめるのは、中野の背中だ。東北福祉大の3学年上。三菱自動車岡崎に進み、20年に阪神6位指名されると、昨年135試合に出場し、盗塁王に輝いた。「一番の目標はプロ。中野さんがいたチームで、打撃でも守備でもチームに貢献できる選手になる」と言い切った。
大学では二塁、三塁、遊撃をこなし「どこでも守れるのは持ち味」と1年目からアピールしていく。主に1、2番を担った打撃でも「しっかり結果を残したい」と体づくりから見直し、スイングスピードと振り負けないパワーを養ってきた。
秀光中、仙台育英でロッテ・西巻賢二(22)と、大学でヤクルト・元山飛優(23)と二遊間を組んだ。同級生で三遊間を組んだ大里昂生もオリックス育成3位指名され「次は自分の番」と決意を口にした。
一方、小椋はレギュラーをつかむため、そしてプロ入りに近づくため、必要なのは「安定した結果」と分かっている。
広角に長打を打てる右の長距離砲で、東北福祉大では3、4年時に4番。3年秋に東北制覇し、4年春に全日本大学選手権出場に貢献したが、自己評価ははっきりと分かれた。「4年生はここぞの場面で全く打てなくて、打率も3年生の頃より低かった」。
昨年は春秋通じて打率3割2分1厘。「プロになるためには結果を残し続けないと。ムラがあるようではダメ」と話し、社会人では年間通じて「打率3割強」を目標に掲げた。引退後は甘い球を1球で仕留める意識を強くし、打撃練習に励んできた。
昨年はJR東日本が出場した都市対抗を現地観戦。「社会人では自分が打ってチームを日本一にしたい」と全国制覇への決意も新たにしていた。(小山内 彩希)