土屋太鳳、今年の漢字は「新」…社交ダンス、歌、さらには「ちょんまげ結って武士になりたい」

スポーツ報知
インタビューに応じた土屋太鳳(カメラ・森田 俊弥)

 女優の土屋太鳳(26)がヒロインを務める映画「大怪獣のあとしまつ」(三木聡監督)が2月4日から公開される。主演のHey!Say!JUMP・山田涼介(28)との初共演に「役者としても座長としても素晴らしい方で、またご一緒したい」と振り返った。2008年に映画「トウキョウソナタ」でデビューして以来、女優業だけでなくバラエティーや司会業にも挑戦。一昨年には「ローマの休日」でミュージカルにも進出し「歌にもチャレンジしたい」とも。今年の選んだ漢字一文字は「新」で、念願の時代劇出演に向け乗馬の練習も再開させたいという。(ペン・国分 敦、カメラ・森田 俊弥)

 本作は大怪獣の死体の後始末にスポットを当てた特撮作品。死体処理の責任者に指名された特務隊・帯刀(おびなた)アラタ(山田)を中心に、アラタの元恋人で環境大臣秘書官を務める雨音ユキノ(土屋)が、政権内部のドタバタの中で問題解決へ奔走する姿を描いている。

 「私自身が特撮を見て育ってきたので、こんな貴重なプロジェクトに参加させていただけるのは本当にありがたいと思いました。結局、最後に助けてくれるのはヒーローになるんですが、倒された怪獣の後始末の方法を巡って試行錯誤する様子に加えて、各省庁で(死体を)押し付け合う人間味あふれるシーンも見どころです」

 山田とは初共演だったが、役者としてのスキルを強く感じたという。

 「涼介さんは『燃えよ剣』の原田眞人さんをはじめ、廣木隆一監督に平川雄一朗監督ら素晴らしい方とご一緒されていて、私にとっては役者さんのイメージが強かったです。私、お芝居で目でつながれるのがすごい好きなんです。目でキャッチボールができた瞬間、役者をやっていてよかったなと思っていて、涼介さんは本当に目線からセリフのニュアンスまで、自然な空気感を持った方でした」

 ―MCを務めるNHKの音楽番組「シブヤノオト」にHey!Say!JUMPが出演したことがあるが…。

 「はい。番組に来てくださって『ワーッ、山田さんだ』って思いながら普通に話していました。アイドルさんって人に夢を与える仕事なので、多少なりとも何か被(かぶ)らないといけない瞬間があると思うんです。そこにウソはないと思いますが、役者としての涼介さんは彼のフィルターを通して言葉が出てくるので、よりウソがない感じがしました。座長としても涼介さんはジェントルマンなんです。同じシーンの撮影だと、どっちかが先に入るじゃないですか。涼介さんって私が行くまで待ってくれてから入られるんです。私に『ごめんなさい。遅れました』とは言わせないように…。女性だから髪の毛とかで押しちゃったりする時もあるんですが、その辺りまでフォローする気遣いを感じました。また共演したいです」

 08年に女優デビューしてから映画やドラマ、さまざまな作品に出演している。いつ頃から女優として自信を持ったのだろうか。

 「今も自信があると思えていないかも…。20歳ぐらいまでは受け続けていたオーディションは毎回ではなくなりましたが、出演する作品がオーディションみたいに審査されている感じです。作品だから多くの人に見られないといけないんですが、見られることばかり考えると、心がどんどん置いていかれちゃうので、最後は自分がやりたいと思ったならやるべきだな~って感じています。何が起こるか分からない世界なので、今もちゃんと貯金はしてます(笑い)」

 小さい頃からダンスを始め、大学でも舞踊学を専攻。ダンスの“プロ”は今、新たなチャレンジをしている。

 「昨日から社交ダンスを習い始めました。1月末のファンクラブイベントで披露するんです。ずっとやりたかったんですが、仕事として来ないんで『ファンクラブでやる』となると仕事になって、スケジュールが取れるかなって(笑い)。私がやっているのはラテンの方で、これまでのダンスと全然違う独特な動きなんです。肋骨(ろっこつ)で骨盤を動かすんじゃなくて、肋骨を動かして体を埋める作業みたいな。初めは『意味が分からない』みたいな感じでしたが、それを超えると刺激も出てくると思うので、とにかく頑張ります」

 アニメ映画「アイの歌声を聴かせて」で劇中で歌った「ユー・ニード・ア・フレンド」を配信。ミュージカル「ローマの休日」でもアン王女役をこなし、歌の世界にも興味が出てきたようだ。

 「私、役柄のニュアンスで声を変えていきたいですよね。『アイの歌声―』の時は(主人公の)シオンはAI(ロボット)でしたけど、最初の方はちょっとロボっぽさを出したから『サー』で終わっていたものを、次第に人間ぽくなってきたAIなら『サァー』って、最後に呼吸が残る感じを意識しました。私、もともと声が出なかったんです。小5の時に喉にポリープができて、声を出したらすぐにかれていたんです」

 ―歌を聴いていると、そんな感じはしないが。

 「それが最近になって治ったんですよ。なんか『ローマの休日』で苦手意識を克服したって感じでした。それまでは、もうおっかなびっくりですよ。『大声を出します』となったら『やだな~、出なかったらどうしよう』って思って、で、やってみると『ガッ』ってなって『やっぱり』みたいな感じでした。今は(声を)当てる場所が分かったので、発声練習しても楽しいです。歌は引き続きチャレンジしたいと思いますが、私は練習が必要な人なので、歌手デビューするとなったら、ちゃんと準備をしなくちゃいけないです(笑い)」

 目の前のことに真剣に取り組むのはデビュー当時から変わっていない。どんな女優像を見せてくれるのか楽しみだが、個人的には彼女の武者姿を見てみたい。

 ◆今年の漢字は「新」…新たな挑戦

  ―今年1年の目標として漢字一文字を選ぶなら何?

 「新しいの『新』です。今まで大切にしてきたモノは大切にしつつ、これまでやってきたモノでも自分にとって『今、新しいな』って思うものを取り入れていきたいです。社交ダンスをやり始めていますが、また乗馬もやりたいっていう気持ちがあります。馬って落ちそうになるので怖いですけど、もう一回、真剣にやろうかなって。私、今からでも武士になりたいぐらい武士が好きなんです。男性が見るような作品を見て育ってきたからなんでしょうけど…。(時代劇での)女性って裏で男の人をもり立てているって感じですよね。私は『男の人をこう支えています』みたいなじゃなくて、男の人たちのように丁髷(ちょんまげ)を結って、一緒に作戦を練って戦いたいと思っているんですよ。そんな仕事ないですかね(笑い)」

 ◆土屋 太鳳(つちや・たお)1995年2月3日、東京都生まれ。26歳。2005年「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」で審査員特別賞を受賞し、08年映画「トウキョウソナタ」で女優デビュー。12年に「果てぬ村のミナ」で映画初主演を務める。10年にNHK大河「龍馬伝」でドラマデビューし、15年にNHK朝の連続テレビ小説「まれ」でヒロイン役に。小さい頃からスポーツ万能で、13年に日本女子体育大学体育学部運動科学科舞踊学専攻に入学。8年かけて21年に卒業した。身長155センチ、血液型O。

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