コロナ禍で都道府県対抗男子駅伝2年連続中止に思うこと

スポーツ報知
20年の都道府県男子駅伝

 各都道府県を代表する中学生、高校生、大学生、実業団の選手が一本のタスキをつなぐ全国都道府県対抗男子駅伝(全国男子駅伝)が新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年連続で中止された。仕方がないことではあるが、残念だ。

 例年、1月下旬に広島市の平和記念公園前発着で行われる全国男子駅伝は中学生が2区間、高校生が3区間、一般(社会人、大学生)が2区間の計7区間48キロで争われる。今年は23日に開催予定だった。直近の全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)、箱根駅伝で活躍したランナーも多く出場するため、近い将来、ニューイヤー駅伝や箱根駅伝で活躍することを目標とする中高生にとって、郷里の憧れの先輩ランナーとタスキをつなぐ全国男子駅伝の存在は大きな励みとなっている。各都道府県代表に選ばれることを目標に1年間、頑張ってきた中高生ランナーのことを考えると心が痛む。

 1983年に始まった全国都道府県対抗女子駅伝(全国女子駅伝、9区間42・195キロ)に倣って、全国男子駅伝は1996年に創設された。以来、順調に開催を重ねてきたが、昨年、コロナ禍で初めて中止に。今年は開催される方向で各都道府県の代表選手も決まっていた中で、12日に2年連続の中止が決まった。

 昨年の東京五輪3000メートル障害7位入賞の三浦龍司(順大2年)は島根県、東京五輪マラソン代表の服部勇馬(トヨタ自動車)は新潟県と、それぞれ郷里の代表としてエントリーされていた。昨年12月の日体大長距離競技会1万メートルで日本歴代2位&日本人学生新記録の27分23秒44で走破し、今年の第98回箱根駅伝では花の2区で区間賞を獲得した駒大のエース田沢廉(駒大2年)は青森県代表として出場予定だった。箱根駅伝で完全優勝を果たした青学大勢では1区・志貴勇斗(2年、山形)、2区・近藤幸太郎(3年、愛知)、7区・岸本大紀(3年、新潟)らVメンバーが名を連ねていた。また、箱根駅伝では出番がなかった東洋大のスーパールーキー石田洸介(群馬)は、その悔しさを晴らすべく、出場に向けて準備を進めていた。

 全国男子駅伝は、あくまで真剣勝負だが、その中で、プロ野球オールスターゲームのような「お祭り」ムードも漂う。

 私自身、毎年、広島でこの大会を取材することを楽しみにしていた。レース後には、ニューイヤー駅伝や箱根駅伝で活躍した選手たちがリラックスして本音や裏話を明かしてくれるし、近い将来(早ければ翌年に)箱根駅伝で活躍することが期待される若い選手の走りはとても興味深い。

 全国女子駅伝は16日、2年ぶりに京都市で開催され、地元の京都が2大会連続18回目の優勝を飾った。04年アテネから16年リオまで4大会連続で五輪に出場し、今季限りで引退する「レジェンド」福士加代子が青森のアンカーとして力走。郷里の後輩たちと一本のタスキをつないだ。

 コロナ禍が終息し、来年こそ全国男子駅伝が復活し、郷里のスターとスターを目標とする若いランナーがタスキをつなぐシーンを広島で見たい。(記者コラム・竹内 達朗)

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