岡部孝信氏が分析…“戦国時代”のジャンプ男子団体 北京五輪へ「調子はもう一段上がるだろう」

スポーツ報知
団体第3戦で3位に入った日本の(左から)小林陵侑、中村直幹、小林潤志郎、佐藤幸椰(ロイター)

 ジャンプ男子は、ポーランドのザコパネで団体第3戦(ヒルサイズ=HS140メートル)が行われ、佐藤幸椰(26)、小林潤志郎(30)=ともに雪印メグミルク=、中村直幹(25)=フライングラボラトリー=、小林陵侑(25)=土屋ホーム=の日本は、合計1034.1点で3位に入り、2戦連続表彰台に立った。北京五輪本大会へは、日本を含む5か国がメダルを激しく争う“戦国時代”の構図。1998年長野五輪金メダルの岡部孝信氏が、日本の強みと海外勢の動向を分析した。

 * * *

 北京のメダルへ、道筋は明るい。男子団体の五輪前最終戦。2戦連続表彰台に立ち、小林陵は「結果はすごく安定している。いいんじゃないかな」。佐藤幸も「試合展開や他チームの調子もある。その中で、それぞれが最低限の仕事をした」とうなずいた。岡部氏も表彰台が何より追い風とみる。

 岡部氏「各選手が『自分の仕事をすれば、表彰台に行ける』という思いを持てたことが、かなりのプラス。雰囲気的にも、自信を持っていけるんじゃないか」

 1番手の佐藤幸が勢いをつけ、4番手の小林陵が試合を決める最後の1本を担う。この形が強さの源だ。

 岡部氏「僕が思うに、1番は少し勝ち気な選手がいい。その意味で、幸椰は性格的によく合っている。4番はエース。1と4が固定できれば、2、3番手に好調選手を柔軟に起用できる」

 男子団体は、まさに戦国の様相。今大会優勝のスロベニアなど、日本を含む“5強”が頂点を激しく争う。

 岡部氏「今大会4位のオーストリアは主力のクラフト、アシェンバルト、フェットナーらを起用していない。5位のノルウェーも1枠は若手で、まだ“上がり目”がある。日本チームもジャンプの内容を見れば、まだ力を出し切れていない。調子はもう一段上がるだろう。W杯でうまく調整しつつ、トップを目指してほしい」

 五輪まで、残るW杯はティティゼーノイシュタット(22~23日)、ビリンゲン(28~30日、ともにドイツ)の2大会。日の丸飛行隊が、最後の上昇気流をつかむ。(細野 友司)

スポーツ

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請 報知新聞150周年
×