日本バレーボール協会が、ビーチバレー国際大会の診断書が偽造された問題で、嶋岡健治会長(72)を理事会で解職、今後は河本宏子副会長(64)が会長代行となり、4月1日までに新体制の構築を目指すことになった。だが、一夜明けた14日、関係者に悲観的な見方が広がった。
複数の元理事は「事実上、嶋岡さんが選んだ理事17人が残ることを聞いて、がっかりした。全理事が辞めて一からやり直すくらいでないと、刷新はできない」と指摘。元協会関係者は「今の協会はマーケティング、広報、国際連盟との関係のすべてが欠落している。これを立て直すには相当なエネルギーが必要になる」と話した。
財政的に厳しい協会の運営状態を再建するためには、実業界から会長を招くなどの方策が必要となってくるが、見通しは暗い。別の元協会関係者は「会長になってくれる人を探すのは難しいのではないか。泥舟がほとんど沈みかけているようなところに来てくれる人はいるだろうか。しかも、残った理事17人の中に、ぽつんと1人入るとなると、孤立無援となることを心配するだろう」と会長人事が困難を極めることを危惧した。