通算219勝の山本昌氏が野球殿堂入り プロ32年、50歳現役の伝説サウスポー

スポーツ報知
2008年8月4日、ナゴヤドームでの巨人戦で通算200勝を達成した山本昌氏

 野球殿堂入りが14日、東京・文京区の野球殿堂博物館で発表された。プレーヤー表彰ではNPB通算286セーブを挙げ、米国、韓国、台湾でもプレーしたヤクルト・高津臣吾監督(53)と最年長出場となる50歳でマウンドに立つなど通算219勝を挙げた元中日の山本昌氏(56)が選出された。

 恩人たちのレリーフが笑っているように見えた。師と仰いできた元中日監督の星野仙一さん、元米ドジャース職員だったアイク生原さんに続き、山本昌氏が殿堂入りを果たした。「このように大変な名誉である野球殿堂入り、たくさんの方々に支えていただいた野球人生だったと思います。恩師、友人、先輩、後輩、誰1人が欠けてもここまで来られなかったと思います」。NPB史上最年長出場となる50歳57日でマウンドに上がった219勝左腕が、資格2年目で新たな勲章を手に入れた。

 入団から4年間は未勝利に終わり、常に戦力外と隣り合わせだった。5年目だった88年に米ベロビーチでの1軍キャンプに抜てきされたが、当時の星野監督に「お前は残れ!」と言い渡され、米ドジャース1Aでの留学生活が始まった。

 慣れない異国の地ではアイク生原さんの献身的な姿勢に支えられた。登板後にはスコアカードに助言のメッセージを添えてくれた。「武器になる変化球を覚えろ」「缶ビールは2杯までだぞ」。プロ人生の道しるべとなったスクリューボールも習得。野球から私生活に渡るまで、気配りの利いたアドバイスをもらい、徐々に花が開いた。

 92年秋にアイクさんが他界すると、告別式で泣きじゃくった。ひつぎにはウィニングボールを一つ入れた。「いつまでたっても、またメッセージの手紙が来るんじゃないかと思うんだ」。登板前には名古屋市内の自宅に飾る遺影に手を合わせてからナゴヤドーム(現バンテリンドーム)に向かった。

 08年8月4日の巨人戦(ナゴヤドーム)では、史上最年長となる42歳11か月で通算200勝を達成した。14年9月5日の阪神戦(ナゴヤドーム)では49歳25日でNPB史上最年長勝利も成し遂げた。肉体にムチを打ち続け、32年間を走り抜いた。

 「今中がいて、野口がいて、川上がいた。自分は軸じゃなかったけど、奇跡が奇跡を生んだ」と謙そんしてきたが、太く長く投げ続けた野球人生は、まばゆい輝きを放っている。

 ◇山本 昌(やまもと・まさ)本名・山本昌広。1965年8月11日、神奈川県生まれ。56歳。神奈川・日大藤沢高から83年ドラフト5位で中日に入団。最多勝3度、ベストナイン2度、最優秀防御率と最多奪三振を1度受賞。94年に沢村賞。14年に49歳25日でプロ野球最年長勝利をマークし、15年に50歳57日で最年長出場。同年限りで現役引退。通算581試合219勝165敗5セーブ、防御率3・45。186センチ、87キロ。左投左打。

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