山本昌氏、巨人戦通算40勝挙げた直後にカツサンド?50歳現役支えた丈夫な胃袋…殿堂入り記念コラム

スポーツ報知
中日時代の山本昌氏

 野球殿堂入りが14日、東京・文京区の野球殿堂博物館で発表された。プレーヤー表彰ではNPB通算286セーブを挙げ、米国、韓国、台湾でもプレーしたヤクルト・高津臣吾監督(53)と、NPB最年長出場となる50歳でマウンドに立つなど通算219勝を挙げた元中日の山本昌氏(56)が選出された。山本昌氏の現役時代を取材した遊軍・表洋介記者は、32年間のプロ生活を送った左腕を支えたのは旺盛な食欲にあったと分析した。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 東京ドームの回転扉を通る山本昌はカツサンドをほおばっていた。わずか2安打1失点の完投で10勝目を挙げた08年8月24日の巨人戦。夏場の疲れすら見せることなく、43歳の食欲は旺盛だった。くしくもこの日が、金田(国鉄)、平松(大洋)に次ぐ、史上3人目の巨人戦40勝を挙げた夜だった。

 「野球選手はどうしても暑さで食べられなくなることがあるでしょ。僕は夏場に太るぐらいの選手が、一流だと思っているから」。運動直後にエネルギーを補給するのはアスリートの鉄則。とはいえ、104球を投げきった大ベテランが涼しい顔で歩きながら食べている姿に元気の源を感じた。

 過去8度あった月間MVPの受賞月も、7、8月が4度と生粋の夏男。緊張で食事が喉を通りにくい登板前も、必ずカレーライスをかきこむようにしていた。同僚だった山崎武司は「必ずカレーを食べる妙なこだわりがあった」と話すが、どんな時でも栄養を欠かさない意識の高さと工夫だった。

 阪神の臨時投手コーチを務めた20年春の沖縄キャンプでは、ケータリングの豚足とうずら卵の煮物を何杯もおかわりしていたという。高知ではクエ鍋を食べ続けていた目撃談もある。「現役選手よりもよく食べる。あれだけの成績を残す人は体の強さが違う」と周囲も舌を巻いたほどだった。肩、肘の手術歴もなく、32年間も投げ抜いた山本昌氏は、胃腸の強さも超一流だった。

(08~09年中日担当・表 洋介)

◇巨人戦通算勝利ベスト5◇

〈1〉金田正一(国鉄)

 65勝72敗

〈2〉平松政次(大洋)

 51勝47敗

〈3〉山本昌(中日)

 43勝45敗

〈4〉村山実(阪神)

 39勝55敗

〈5〉杉下茂(中日)

 38勝45敗

 ◆山本昌(やまもとまさ)本名・山本昌広。1965年8月11日、神奈川県生まれ。56歳。神奈川・日大藤沢高から83年ドラフト5位で中日に入団。最多勝3度、ベストナイン2度、最優秀防御率と最多奪三振を1度受賞。94年に沢村賞。14年に49歳25日でプロ野球最年長勝利をマークし、15年に50歳57日で最年長出場。同年限りで現役引退。通算581試合219勝165敗5セーブ、防御率3・45。186センチ、87キロ。左投左打。

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