高木美帆、自身初五輪5種目「チャレンジしたい」13日間7レース過酷日程で史上初4個以上メダル目指す

スポーツ報知
平昌五輪で金、銀、銅メダルを獲得した高木美帆

 スピードスケート女子の高木美帆(27)=日体大職=が13日、オンラインで報道陣の取材に応じ、自身初の5種目挑戦への覚悟を明かした。スピードスケートの1大会5種目出場は1988年カルガリー、92年アルベールビル大会の橋本聖子、06年トリノ大会の田畑真紀に並ぶ“鉄人記録”。複数種目で金メダル候補に挙がる27歳が、4種目出場で金銀銅メダルを獲得した18年平昌五輪を上回り、冬季五輪史に名を刻む大活躍を目指す。

 高木美が五輪の歴史を塗り替える。3度目の五輪となる北京大会は500メートル、1000メートル、1500メートル、3000メートル、団体追い抜きで代表に選出。長野・軽井沢町で代表合宿中の高木美は、橋本聖子、田畑真紀に並ぶ5種目挑戦に向けて、「特別なことを成そうとしているわけではなく、自分の中でチャレンジしたい、できる種目に挑みにいくという思いで今はいます」と心境を明かした。

 短距離から長距離まで5種目に挑むにあたり、2月の五輪本番は心身への大きな負担が課題となる。今大会は同5日の3000メートルから開始。2日後の7日に本命の1500メートルが控え、17日の1000メートルまでレースが続く。団体追い抜きは決勝を含め3レースあり、13日間で最大7レースも戦う可能性がある。

 その中でもネックとなっていたのが五輪で初めて出場する500メートルだ。12日と15日に最大3レースを行う団体追い抜きの間の13日に組まれ、これまで五輪を目指すかについては慎重に発言してきた。昨年12月29日の選考会で1位となった直後も明言を避けていたが、その背景について「自分の体だけじゃなく、気持ちのところでも覚悟を持てるのか。もう1回ちゃんと考えなきゃいけないと思っていた」。その上でレースがなかった翌日に熟考し、「チャレンジしたい気持ちがあった。覚悟を持って行こうと思った」と出場の決断に至ったことを説明した。

 出場するだけでも偉業だが、どの種目でもメダルを狙える実力を備えている。世界記録を持つ1500メートルは金メダル本命で、2連覇が懸かる団体追い抜き、今季W杯1勝の1000メートルもV候補だ。前回5位の3000メートルも表彰台を狙える位置にいる。500メートルも「勝てる確証があるから挑むわけではない」としつつも、虎視たんたんと上位をうかがう。

 18年平昌五輪では夏冬通じて日本勢の1大会最多に並ぶ3個のメダルを獲得した。北京では史上初となるメダル4個以上も現実味を帯びる。最強のオールラウンダーが、覚悟を持って挑みにいく。(林 直史)

 ◆高木 美帆(たかぎ・みほ)1994年5月22日、北海道・幕別町生まれ。27歳。兄、姉の影響で5歳からスケート、小2からサッカーを始める。10年バンクーバー五輪にスピードスケート史上最年少となる15歳で出場。13年に帯広南商から日体大に進学。17年3月に卒業して助手に。18年世界選手権優勝。19年に1500メートルの世界記録樹立。20年全日本選手権で史上初の5種目V。164センチ。

 ◆スピードスケートの5種目出場

 ▽1988年カルガリー五輪・橋本聖子 500メートルと1000メートルで5位、1500メートルと5000メートルが6位、3000メートルが7位。全5種目で入賞を果たした。

 ▽92年アルベールビル五輪・橋本聖子 1500メートルで冬季五輪で日本女子初となる銅メダルを獲得。1000メートル5位、5000メートル9位、500メートルと3000メートルは12位だった。

 ▽06年トリノ五輪・田畑真紀 団体追い抜きで4位。5000メートル13位、3000メートル14位、1500メートル15位、1000メートルは17位だった。

 ◆冬季五輪日本勢の1大会最多メダル 最多は3個で、98年長野大会のスキージャンプ男子・船木和喜(団体ラージヒル金、個人ラージヒル金、個人ノーマルヒル銀)と、18年平昌大会スピードスケート女子の高木美帆(団体追い抜き金、1500メートル銀、1000メートル銅)。1大会最多の金メダル獲得は船木の長野五輪と、高木美の姉で、平昌五輪スピードスケート女子・高木菜那の2個(団体追い抜き、マススタート)。

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