10年先を見据えた成長度に合わせた指導 兄弟チームで全国目指す前橋中央&前橋

スポーツ報知
成長度に合わせて選手が分けられる兄弟チーム・前橋中央ボーイズ&前橋ボーイズ

◆中学生の部チーム紹介

 部員が一学年で20~30人以上集まる大所帯の中学生チームで“兄弟チーム”を発足させるケースがある。2チーム体制にする狙いは、成長に個人差のある時期でも試合に出場できない選手をつくることなく、誰にでも公式戦の経験を積ませることだという。草分け的な存在の群馬・前橋中央ボーイズ(1989年創部)&前橋ボーイズ(2009年創部)は「選手の10年先を見据える指導法」で注目を集めている。

 2枚の写真がある。どちらも同じ40数人が、左から背の高さの順に後ろ向きで並んでいる。兄弟チームの全体を統括する前橋中央・春原太一監督(48)は「ある学年の全メンバーです。上が入部した1年生の時の身長順、下は3年生になった時の身長順です。背番号で分かりますが、選手の位置が相当変わっています」。大きくなり低い方から“上位”へジャンプアップした選手もいる一方で、ほとんど背が伸びていない選手もいた。春原監督は「これが中学生です」と強調した。

 選手の成長度に合わせて練習内容や試合の戦い方を変えるため、比較的背の高い早熟傾向の選手が前橋、そうでない選手は前橋中央に籍を置く。どちらも大会での優勝をモチベーションにしているが「無理はさせない」(春原監督)。特に投手の肩肘には気を使い、両チームがそれぞれ独自の投球数制限を設け、試合では積極的な継投策をとる。

 打撃指導も独特だ。こちらは体格に関係なく「飛びすぎる金属バットでの勘違いを防ぐ」狙いで、全選手が公式戦を除いてすべて低反発バットを使う。フリー打撃では、全員体がねじ切れんばかりの“マン振り”。理由を聞くと「強く振って真芯に当てないと飛ばないから」と選手たちは口をそろえた。春原監督は「まずはしっかりした強いスイングを身に付けさせます。技術は後から自然に付いてくる」と静かに見守っていた。

 今年の目標は、両軍とも夏の全国大会、関東大会へ出場することだ。「つなぎの野球」(小澤一雪主将)を掲げる前橋中央は、千明(ちぎら)尊、齋藤恒太朗を軸とした打線と、打たせて取る戸山尋夢、真っすぐで押す黒田裕次郎両右腕が中心の投手陣に期待。「打力には自信がある」(大山周悟主将)前橋は、身長184センチの長距離砲・櫻井千紘、高打率の角田悠輔らパワーヒッターが打線に並ぶ。投手は技巧派左腕・五十畑仁を筆頭に左は林洸史郎、右は島孝士郎、村上耕太郎とそろい、安定感十分の布陣だ。櫻井は「遠くへ飛ばすためにバットにボールを乗せて振り切る練習をします。夏は群馬で一番になって全国大会に出たい」と口元を引き締めた。

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