初のマイナー女性監督、バルコベックさん会見「日々の練習を大切に、情熱を持って指揮したい」

スポーツ報知
バルコベック新監督

 ヤンキースは12日(日本時間13日)、傘下A級タンパの指揮官に就任したレイチェル・バルコベック監督(34)のオンライン会見を行った。女性として史上初めてMLB傘下チームの監督となった同氏は「この世界に足を踏み入れて10年、社会は変化している。暗黒の時代もあったけれど、その分、学ぶ機会を得て、準備することができた。日々の練習を大切に、情熱を持って指揮したい」と抱負を語った。

 2019年からヤンキースのマイナーで巡回打撃コーチを努め、昨年はルーキーリーグの打撃コーチに就任。総得点、本塁打、打点などでリーグ1位に導いた実績が評価され、抜擢された。ヤンキースのキャッシュマンGMは「知識に長け、忍耐強く、思慮深く、人を育てるリーダー。性別に関係なく、優秀な人材で組織をつくるということ。同じように夢を追う世界中の人々に、メッセージを発信することになるだろう」と期待する。

 道のりは平坦ではなかった。ニューメキシコ大で運動科学を専攻。ソフトボールで捕手を務めたが、球界に的を絞った就職は10件余り応募して全滅。レイチェルの名前を男性名の「レイ」に変えて再応募したら、面接の連絡が来たが、女性と分かると尻込みされた。「当時は思いを共有できる女性が周りにいなくて寂しかった」。貯金が14ドルになった時、カージナルズから強化コンディショニングコーチのインターン・シップの声が掛かり、キャリアがスタートした。

 その後、ドミニカ共和国、豪州でのウインターリーグ、オランダ・ナショナルチームに携わり、国際舞台でも経験を積んだ。大学院ではスポーツ管理学、生物力学の2つの修士号を習得。学位と実務面で更にキャリアを磨いた。歴史的ニュースに約120人の報道陣がアクセスしたこの日のオンライン会見では、ラテン系メディアに流暢なスペイン語で対応した。

 「10年間、何度も壁とぶつかりながら、この日を迎えたことは、自分でも興味深い。多くの人にも助けられたアメリカン・ドリーム。私の物語を人々とシェアできることは嬉しい」

 大リーグでは、昨年、マーリンズでキム・イング氏が北米4大プロスポーツ初の女性GMに就任。アストロズは5日(同6日)にサラ・グッドラム氏が選手育成部長に就任するなど、女性の幹部登用が注目されている。

 この日、MLBマンフレッド・コミッショナーは「歴史的な節目を祝福します。ヤンキースの組織の中でリーダーシップを発揮し、野球界の運営と育成の中で女性のネットワークを広げてくれるでしょう。次世代に良き前例となる球界の女性たちを誇りに思います」と表明した。

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