ソフトバンクのドラフト1位・風間球打投手=明桜高=が10日、自身の直球の異名を“募集”する考えを明かした。元阪神・藤川球児氏(スポーツ報知評論家)の直球は「火の玉ストレート」と表現されたが「『風間も真っすぐが違う』みたいな感じで、新しく捉えられるといいと思います。(名前は)これからみなさんに考えてもらえれば。自分はセンス悪いんで」と呼びかけた。
“火の玉超え”の可能性を秘めている。この日から福岡・筑後市内で新人合同自主トレがスタート。最速157キロ右腕は「6割ぐらいの力」と言いながら、キャッチボール相手を務めた同3位・木村を「今までで一番伸びがある」と驚かせた。「(木村が)怖いと言っていたので、抑え気味で投げようと思ったんですけど…。これからはもっと強めに投げて、自分の力を見せていきたいです」と末恐ろしい逸材だ。
一方でかわいらしい愛称がある。プロ入りを期に新調した黄色いグラブ。小指部分には「Qちゃん」の刺しゅうを入れた。「球打より簡単に覚えてもらえるかなと思って」。Qちゃんといえば、00年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子氏。03年生まれの風間にとっては「テレビ慣れしていて、コメントがうまい」とキャスターの印象しかないが、国民的ヒロインだったことは知っている。「(高橋のように)長い間、周りから愛されるようになりたいです」と“2代目襲名”に意欲を見せた。
同期だけで19人という大所帯。社会人卒で最年長25歳の同4位・野村勇が「新人キャプテン」に指名されたが、球打は「自分が主将のつもりで引っ張っていきたいと思います」と、練習中にIKKOの「どんだけ~」のものまねで盛り上げた。鷹のQちゃんが自慢の直球とともに人気者に駆け上がる。(中村 晃大)
○…ドラフト3位の150キロ左腕・木村大成投手=北海高=は“球界の横綱”を目標に掲げた。祖母の影響で相撲ファンの道産子ルーキーは元関脇・逸ノ城推し。小さい頃には4歳上の兄に相撲で勝利していたといい「体幹の強さには自信があります。野球界の横綱になれるように頑張ります」。風間とのキャッチボールでは球威に圧倒されたが「すごい球でしたけど、超えないといけない存在。教わりながら、負けないように」と誓った。