【明日の金ロー】舞台化の前にアニメーションならではの演出を楽しみたい「千と千尋の神隠し」

スポーツ報知
映画の場面が舞台ではどのように描かれるかも注目される「千と千尋の神隠し」(C)2001 Studio Ghibli・NDDTM

 新年1回目、6日放送の「金曜ロードショー」(後9時)は、スタジオジブリ作品「千と千尋の神隠し」(2001年)。一昨年、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(20年)に逆転されるまで、興行収入記録(316・8億円)を約20年にわたり保持し続けた。

 「金ロー」でも何度も放送されているだけに、今さらストーリーを紹介するまでもないかもしれないが、念のため。引っ越し先の田舎でトンネルを抜けた先にある不思議な町に迷い込んだ10歳の少女・千尋は、「千」という名前を与えられ、神々が訪れる湯屋で働くことになる。ブタに変えられてしまった両親を助けるため、千は町で出会った少年・ハクの力を借り、様々な経験をする…という物語だ。

 今回、放送が決まったのは3月2日から東京・帝国劇場で同作が初めて舞台化されることを記念してのもの。主人公の千尋は、橋本環奈と上白石萌音がダブルキャストで演じる。ちなみに、2人が映画の中でお気に入りのシーンは「千尋がハクからもらったおにぎりをボロボロ泣きながら食べるシーン」(橋本)、「千尋が初めて釜爺のところを訪ねた時に、ススワタリたちが一生懸命石を運んでいて、千尋が一匹助けてあげると、味を占めた他のススワタリがみんなズルをし始めるところ」という。

 2人が挙げたシーンがステージ上で再現されるかどうかは不明だが、舞台では実際に表現することが難しいものをどう演出するかに注目をしようと思っている。特に、非現実的な表現が多い漫画やアニメの舞台化では意外な演出が飛び出すだろうからだ。

 もちろん、時には「なんじゃこりゃ?」というものもあるが、工夫を尽くしたものには「この手があったか!」と驚かされることも多い。記者の中では、歌舞伎の「ONE PIECE」で、主人公のルフィが「ゴムゴムの木」を食べた時の演出、最近では漫画「北斗の拳」をミュージカル化した「フィスト・オブ・ノーススター」での「ひでぶ!」のシーンが記憶に残っている。

 だからこそ、映画ではストーリーはもちろんのことだが、背景などの〝演出〟を楽しむのもアリだと思っている。特にジブリ作品は水や風、雲など「形のないもの」「目に見えないもの」の描き方が極めて丁寧でリアル。宮崎監督が、時間がある時はスタジオの屋上庭園に上がって、空を見上げたり草木が風に吹かれる様子を自ら見たり、スタッフたちによく観察するよう〝指導〟しているのは有名な話だ。

 初めて見る作品であれば、ストーリーを追うのに必死で、そこまで気を回すのは難しいかもしれないが、既に見るのが何度目かという人も多いであろう本作。だからこそ、今回はちょっと角度を変えて見てみるのは、いかがだろうか。(高柳 哲人)

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