【箱根駅伝】順大が区間賞2発で巻き返し2位! 華のなかった4年生が意地の快走「最高の金太郎飴」

スポーツ報知
6区・順大の牧瀬(右)から、7区・西沢にタスキが渡る

◆第98回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ)

 往路5位でスタートした順大は、6区で牧瀬圭斗が31年ぶり、8区では津田将希(ともに4年)が20年ぶりとなる区間賞を獲得して巻き返し、2位に浮上した。「金太郎飴(あめ)世代」と呼ばれ、存在感のなかった4年生が意地を見せて、15年ぶりの3位以内でフィニッシュした。

 心からは喜べなかった。順大のアンカーとして、2位でゴールした近藤は「偶然ではなく、必然的に上がってきたチーム。去年のこの日(1月3日)から、総合優勝を目標にしていたので悔しい」と汗をぬぐった。15年ぶりのトップ3入りも、納得の表情からは遠い。総合優勝11度の名門。頂点に立つことを目指した1年を振り返ると、満足できる結果ではなかった。

 往路は平駿介(3年)が1区18位と苦しむも、終盤に追い上げて5位。平の佐賀・白石高時代からの先輩、牧瀬主将は後輩の借りを返すかのように「自分が勢いをつけないと、総合優勝はない」と覚悟を決め、初の箱根路で6区区間賞。チームを勢いづけた。

 影のような学年だった。長門俊介監督(37)が「金太郎飴世代」と称する最上級生は突出した選手がおらず、華やかさもなかった。1、2年時に箱根路を経験した選手はゼロ。8区区間賞でチームを2位に押し上げた津田は「牧瀬が区間賞だったので、自分も走れる。良い意味での金太郎飴」。仲間の快走を力に変えた。

 昨年の出雲駅伝は、東京五輪3000メートル障害7位の三浦龍司(2年)が欠場して10位。実は全く走れない状況ではなく、指揮官も起用するか迷っていた。レース前日の緊急ミーティング。「三浦がしっかり走れたら、優勝もあるかもしれない」と選手に問いかけた。しかし、牧瀬主将ら最上級生を中心に出した答えは「無理をさせない」だった。「オレたちだけでどこまで戦えるか。試してみたいです」。すべては箱根で勝つための布石だった。

 優勝には届かなかったが、長門監督は「4年生の力の重要性を痛感した。最高の金太郎飴です」と最大級の賛辞。現状に満足せず、常に高い目標を目指して努力を続ける。順大の校訓「不断前進」を体現した最上級生を軸に、古豪は生まれ変わった。(太田 涼)

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