【箱根駅伝】青学大・原晋監督「6連覇目指します」ぶっちぎり復路新!総合新!平成以降最大10分51秒差

スポーツ報知
総合優勝を果たし胴上げされる青学大・原監督(カメラ・中島 傑)

◆第98回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ)

 往路を制した青学大が5時間21分36秒の復路新、10時間43分42秒の総合新記録で完全優勝。2年ぶり6度目の王者となった。9区で中村唯翔、10区で中倉啓敦(ともに3年)が連続区間新記録で圧倒し、2位の順大とは平成以降で最大の10分51秒差。原晋監督(54)は「パワフル大作戦大成功! 6連覇を目指します」と胸を張った。中村と1区で区間新だった中大・吉居大和(2年)が最優秀選手に選ばれた。(晴れ、気温マイナス1・2度、湿度81%、東南東の風0・8メートル=スタート時)

 選びに選び抜かれてフレッシュグリーンのタスキをかける青学大ランナーは、パワフルだった。9区の中村は、14年ぶりの区間新で走破。「ひたすら優勝だけを考えていました」と笑顔で振り返った。

 続く最終10区の中倉も、20年の区間記録を50秒更新。2年ぶりの王座奪回を確信した仲間の待つゴールに飛び込んだ。「中村が新記録でタスキを渡してくれたので僕も出す、というつもりでした」。前回大会の10区では、駒大が創価大を追い抜く大逆転ドラマが起きたが、今回は青学大の圧勝劇のまま幕を閉じた。

 今大会、史上初めて登録16人を1万メートル自己ベスト28分台の選手でそろえた。上位10人の平均(28分29秒40)では史上最速の駒大(28分24秒65)に次ぐ2位だったが、全区間20キロ超の箱根駅伝においては「最速」よりも「最厚」が強かった。全チームで唯一、全員が区間1ケタ順位。しかも平均3・3位とハイレベルだった。

 青学大が強いのは16人だけではない。昨年12月25日のクリスマス。相模原キャンパス内陸上競技場で、登録メンバーから外れた選手による1万メートル学内記録会が行われた。年末に各校で行われる登録外による記録会は、登録メンバーに勢いを与え、自身も翌年度の飛躍につなげる意味で「箱根駅伝0区」とも呼ばれる。

 青学大は全員が緑の第1ユニホームで出走した。非公認記録の手動計測ながら、3位の渡辺大地(4年)は28分56秒9。中堅校であれば、主力レベルの走りだった。4年の渡辺は登録メンバーから外れた昨年12月10日の時点で、箱根駅伝を一度も走ることなく卒業することが決まった。それでも、誠実に練習を続けた。公認の1万メートル自己ベストは29分25秒88。郷里の静岡県内の町役場に就職する渡辺は競技引退レースで自身初の28分台をたたき出した。

 原監督は「0区を走ったメンバーでもシード権(10位以内)が取れる。メンバー外がこれだけ頑張ったのだからもっと走れるし、走らなければならない」とメンバー16人に訴えた。「0区」を走る仲間を応援した主将の飯田貴之(4年)は「チームにとてもいい影響を与えてくれました」と感謝した。

 この日、6区を駆けた副主将の高橋は、17キロ地点では区間14位と苦戦していたが、意地のロングスパートで区間8位まで盛り返した。独走Vの裏で「チームに申し訳ない」と泣いた。その涙は、箱根駅伝を走る力を持ちながら、走れない仲間への思いからあふれ出たものだ。

 今大会に向けて原監督は「パワフル大作戦」を発令した。「パワフル指数は300%。大作戦は大成功です」と胸を張った。来季以降も充実した選手が残る。箱根駅伝の連勝記録は中大が持つV6(1959~64年)。「6連覇を目指します」と指揮官は宣言する。青学大は、さらにパワフルになろうとしている。(竹内 達朗)

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