「コミックマーケット99」閉幕、2年ぶりのサブカルチャーの祭典に2日間計11万人が参加

閉幕前に撤収するサークルも目立った最終日のコミケ99会場
閉幕前に撤収するサークルも目立った最終日のコミケ99会場

 世界最大級のサブカルチャーの祭典、「コミックマーケット99」(コミケ99)は31日、東京・有明の東京ビッグサイトで最終日が行われた。

 2019年12月のコミケ97(2020年5月開催予定だったコミケ98は、新型コロナウィルス感染症の影響で中止)以来、2年ぶりとなった開催は、2日目も非常にゆったりした雰囲気での開催となった。一般参加者と関係者合わせて上限5万5000人という開催規模は、一般参加者だけで1日18~19万人を集めていた一昨年までのコミケとは大きく様変わりした。30日の初日は好天に恵まれたこともあり、気温が上がった午後から人出が増えたが、この日は時折雪がちらつく肌寒い天候。開催時間は16時までながら、14時を過ぎると撤収するサークルも目立ち、短時間のうちに目的を達して早めに引き揚げる参加者も目立った。

 参加者、関係者の中にも「寂しくなった」という声がある反面、「このぐらいの規模がちょうどいいのでは。ゆっくり参加者と話せたり、バタバタしなくてよくなった」「電車がすいていて助かった」という声も聞かれた。入場人数を絞り、当日券を販売しない完全予約制にしたおかげで、従来は開幕時間の10時から、お昼を過ぎても入場が終わらないほどの混雑だったものが、身分証明書+新型コロナワクチン接種証明の確認という、これまでにない手続きが必要だったにもかかわらずスムーズに全員が入場。運営するコミックマーケット準備会は、一度に大量の人が押し寄せて密が生じないよう10時から入場できる「アーリーチケット」を5000円で販売。11時から入場できる一般チケットは2000円にするなど価格にも傾斜をつけ、人の流れをスムーズにする新たな手法を取り入れ、大きなトラブルもなく新しい時代のコミケは幕を閉じた。

 かつて最大で75万人が来場した2年前までに比べれば、約7分の1以下という規模ながら、1日5万人以上が参加するイベントは、コロナ禍以降では日本最大級のイベント。新型コロナウィルス感染症とうまく付き合いながらのサブカルの祭典は、ひとまず成功裏に終わったと見ていいだろう。

 順調にいけば次回は2022年8月、記念すべき「コミックマーケット100」が開催されることになる。今回はソーシャルディスタンスを十分にとるという観点から、一般参加者にとって入場チケットが非常に高い競争率となり、企業ブースも出展企業の数を絞っての開催だった。「頒布」であり商業的な営利を求めない個人サークルや同人に対し、営利を求めて企業ブースに出展する会社にとっては、規模を縮小したコミケが物販イベントとして成り立ちうるのかどうか難しい判断を迫られ、間違いなくひとつのターニングポイントを迎えることになる。

 また、適正規模になったとはいえ、以前に比べ「人を集められない」という前提で行われる今回のようなスタイルのコミケは、通販ではイベントと同じような頒布や作品の発表や発信をしづらい同人やクリエイター、チケットが入手しづらくなった一般参加者にも影響が大きい。まずは復活の第一歩を踏み出したコミックマーケットだが、今後どのような方向性を打ち出していくのか、注目されるところだ。

芸能

宝塚歌劇特集
NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請