【巨人】坂本勇人、野球人生で一番感動した鳥谷敬さんの13年WBCでの台湾戦二盗…新春対談<前編2>

対談を終え坂本勇人(右)からの花束を手に笑顔を見せる鳥谷敬さん(カメラ・中島 傑)
対談を終え坂本勇人(右)からの花束を手に笑顔を見せる鳥谷敬さん(カメラ・中島 傑)

 巨人の坂本勇人内野手(33)と、昨年限りで現役引退した鳥谷敬さん(40)の豪華対談が実現した。巨人、阪神というライバル球団で、同じ遊撃手としてしのぎを削った両者。リーダー論や打撃論、東京五輪で若手選手にカツを入れた秘話まで明かされた。前後編の2回にわたってお届けするスペシャル対談。後編でも鳥谷さんから坂本に重大ミッションが託されるなど、ご期待ください。<前編1>から続く。(構成=尾形 圭亮)

 ―昨年は東京五輪で金メダルを獲得した。

 鳥谷「どうやってチームをまとめた?」

 坂本「鳥谷さんと一緒に出たWBC(13年)とは全然雰囲気が違って、『最近の子』っていうんですかね(笑い)。全然、僕たちも気を使ってないし『ずっとこのチームで試合してたかな?』というくらい、いい雰囲気で練習からできていたので、試合にはすっと入れたというか。キャプテンは決まっていませんでしたが、最年長が僕、ギータ(柳田)、将大(田中)で、そこでコミュニケーション取って。雰囲気はめちゃくちゃ良かったですね」

 鳥谷「(合宿中の)仙台で、若手のミスに『この1球で負けるぞ』と声をかけたと聞いた。雰囲気を締めるため? このままじゃヤバイという何かがあった?」

 坂本「投内連係でミスが続けて出た時に、若い投手がちょっと笑ったりもしていた。いい雰囲気だけじゃなくて、『これはちょっと違うな』と思って、言うとこは言わないといけないな、と。そんなに厳しく言ったつもりもないですけど…」

 鳥谷「大会が始まって、『金メダル取れるぞ』という感じだった?」

坂本勇人画伯、21年は「丑」を描いてくれていました
坂本勇人画伯、21年は「丑」を描いてくれていました

 坂本「初戦(ドミニカ共和国戦)は場所も福島で慣れない球場で、まして炎天下のデーゲーム。チームも初戦ということで硬かったし、『このままズルズル行っちゃいそうだな』という感じだったんですけど、相手のミスから最後ああいう形(※1)になって。(準々決勝で)アメリカに勝った時は、『この流れでいけたらいいな』という感じはありました。全部接戦だったので、楽な試合はなくて、本当に一戦一戦やっていました」

 鳥谷「(13年の)WBCの時、国内でやってる時はそんなに何も思わなかったけど、(決勝ラウンドで)アメリカに行って、国歌が流れた時に『俺、背負って来てるんだ』『やらなきゃ』というのがあった。(五輪では)『絶対に金を取らなきゃ』という思いだったのか、『普通にやれば勝てる』という感じだった?」

 坂本「金を取らなきゃいけないという雰囲気でしたね。WBCと違って、五輪はスタッフさんたちがたくさん裏にいるんですが、(ロッカールームなど)どこかに入る度に、試合中でも常にバーって拍手してくれる。お客さんは入ってなかったので、そのプレッシャーはちょっと軽減されましたが、スタッフさんのあの雰囲気、やっぱりすごくよかったですね。『日本のために戦ってるんだな』とすごく感じました」

 ―13年のWBCでは、2次ラウンド・台湾戦(東京D)の土壇場で鳥谷さんが二盗成功(※2)。そこから追いつき、最後は延長戦を制した。

坂本勇人画伯、22年は「寅」
坂本勇人画伯、22年は「寅」

 坂本「あれ、今でもたまに見るんですけど、震えますもんね。一番感動した試合。僕の野球人生の中で」

 鳥谷「今、もう一回同じ場面が来て『走りますか?』となったら、走らない(笑い)。あの時は自分が走るための条件がたまたまそろっていたので、アウトになるとか関係なしに走りにいって、走り出したら『あれ、足が重いぞ』って(笑い)」

 ―坂本選手も東京五輪の1次リーグ初戦・ドミニカ共和国戦でサヨナラ打。

 坂本「(前打者の)哲人(山田)がヒット打って、二塁走者がかえってこられなかったんですけど、『かえってきてくれよ~』って(笑い)。『よし、来た!』という心境じゃないです。でも『ここでビビったら負けだ』と思って、初球からスイングをかけてみようと思いました」

 (※1) 2点を追う9回1死。柳田の打球は二ゴロと思われたが、一塁手が捕球に入っていたため一塁ベースが空き、投手のカバーも間に合わず内野安打となった。ここから一気に押し返し、最後は同点の1死満塁から坂本が中越えへサヨナラ打

 (※2) 1点ビハインドの9回表2死一塁、打者・井端の初球に二盗を試み間一髪セーフ。アウトなら2次ラウンド敗退の危機で、その後、逆転勝利。

 <前編3>に続く

坂本と鳥谷の比較
坂本と鳥谷の比較

対談を終え坂本勇人(右)からの花束を手に笑顔を見せる鳥谷敬さん(カメラ・中島 傑)
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