【2021年レース回顧】ジャパンCで有終の美を飾ったコントレイル 陣営「感動しました」

スポーツ報知
ジャパンCでG1・5勝目を挙げて引退したコントレイル

◆ジャパンC・G1(11月28日、東京・芝2400メートル、18頭立て=良)

 私事で恐縮だが、19年11月に入社して栗東で取材するようになり、2年が過ぎた。専門紙の記者をしていた時から10年来の親友である金羅隆助手が担当していたこともあり、一番思い出に残っているのがコントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎、父ディープインパクト)だ。

 競馬記者復帰を祝ってくれるかのように、19年末にホープフルSを勝ち、一躍クラシックの主役になった。日本ダービーでは金羅助手の涙に感動し、無敗の3冠がかかる一戦を間近でじっくり取材させてもらう機会に恵まれた。20年のジャパンCは、適距離外で激戦だった菊花賞の疲れが癒えず2着。種牡馬の価値も考えると、21年は負けられない戦いだったが、大阪杯で重馬場が不得手ということが発覚し、時期的に道悪になりやすい宝塚記念を回避。今年2戦目にして背水の陣となった天皇賞・秋は久々でも「春よりいい状態」(金羅助手)だったが、ゲート内で我慢できず出遅れ、またも勝ちを逃した。

 以前から「使い込むとテンションが上がるタイプ。久々の方がいい」と同助手が指摘していただけに、天皇賞・秋の後の在厩2戦目に「どうする、金ちゃん!?」と思いつつ取材したジャパンC。普段から覆面なども含めてなるべく馬具にも頼らず、馬に寄り添う金羅助手から「(ゲート対策で)この中間はプールに行って、狭いところに慣らしている」と言われた時は驚いた。引退レースの直前に普段と違う調整をするのは、相当の勇気が必要だったはず。「追い切り直後のテンションが上がっている時に」あえてゲート練習に行ったのも、この時が初めてだった。

 レースでは最大の課題だったスタートも決まり、本来のしなやかな走りで有終の美を飾った。懸念材料だった在厩2戦目のテンションに関しても、「精神面でも成長して、獣医さんも『ようやく本格化した』と言ってくれたぐらい」と戦前に言っていただけに、もっとコントレイルの雄姿を見たかったが、種付けという大事な仕事が待つ。「感動しました。僕の厩務員生活も、まだ25年以上あります。またコントレイルの子供でダービーに行きたい」と同助手。初年度産駒が挑む26年のクラシックが待ち遠しい。(玉木 宏征)

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